爬虫類の色揚げとは!体色を鮮やかにする方法・温度や紫外線管理を解説

観賞魚の世界でよく聞く色揚げ。飼育環境や餌の力を利用して、体色がより鮮やかに発色するよう調整してくことですが、爬虫類の飼育においても色揚げをする効果はあるのでしょうか
飼育している個体の魅力が最大限に引き出されるのであれば、ぜひやってみたいと思うのは自然なことです。

結論からいうと、爬虫類でも種類によっては色揚げができます
ただし、爬虫類の体色は成長段階や脱皮前後はもちろん、何もしていない一日の中でも変化することがあるため、観賞魚の色揚げとは少々イメージが異なるかもしれません。

今回は、爬虫類の色揚げについて解説します。体色を鮮やかにする方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

爬虫類は色揚げできるのか?

爬虫類も飼育環境や餌などを工夫することで色揚げができますが、魚類と爬虫類では体色が変わるタイミングなどが少し異なります。
効率的に色揚げをするためにも、まずは爬虫類の体色が変わる仕組みを理解しておきましょう。

ここでは、爬虫類の体色変化について解説します。

成長過程で体色が変わることがある

爬虫類は、成長過程で体色や模様が変化する種類が多いです。

例えばヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の場合、タンジェリンやブラックナイトのように体色が特徴的なモルフであっても、成長とともに模様や色味が変わっていきます。若い頃に強く出ていた色が、成長するにつれて落ち着いた印象になることも珍しくないのです。

筆者が飼育しているレオパのハイイエローも、ヤングからアダルトになりたての頃は鮮やかなキャロットテールでした。しかし現在ではオレンジ色が薄まり、ラベンダーに近い色合いへと変化しています

観賞魚の世界では長く飼いこむことで色が揚がるというのが定説ですが、爬虫類は長く飼育しているからと言って好みの色を保てるわけではありません
幼体の頃から成体まで、同じ色合いや模様を保つのは稀なので、成長段階に合わせたその時の色を楽しむのがおすすめです。

ただし、ヤングの頃の体色はアダルトになった時にある程度影響するため、成長期に環境を整えて色揚げを試みることで、鮮やかな個体に育つ可能性が高まります。

脱皮前後は体色が大きく変わる

爬虫類の体色が最もはっきりと変わるタイミングが、脱皮の前後です。

皮膚表面が新しくなる脱皮直後は、どの種類でも発色が良く見えます。そしてこの状態こそが、その個体の体色のフルコンディションに最も近い状態です。
反対に、脱皮前は古い皮膚が浮いてくるため、体色がくすんで見えたり、白く濁ったような印象になったりします。
この変化だけを見ると、色が落ちたと感じるかもしれませんが、脱皮が終われば元の色合いに戻るため、あまり心配する必要はないでしょう。

脱皮そのものも、広い意味では色揚げの一要素と捉えることができるかもしれません。
観賞魚のように、狙った色に仕上げるというようなコントロールは難しいものの、体色の変化を理解しておくことで、落ち着いて飼育を続けられます。

爬虫類の体色を鮮やかにする方法

ここからは、爬虫類の体色を鮮やかに色揚げするコツを具体的にご紹介します。

爬虫類の体色を鮮やかにするためには、日々の飼育環境を整えることが重要です。無理に色を変えようとするのではなく、健康を維持する過程で発色が整っていくというイメージを持つのが良いでしょう。

温度を高めに維持する

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爬虫類の体色と密接に関わる要素の一つが温度です。生体が好む温度帯の中でも、やや高めを意識して管理すると、新陳代謝が活発になって体色がはっきりしやすくなります
特にヤング期のタンジェリン系レオパは、適切な温度管理を行うことで鮮やかな色味が維持されやすいです。

ただし、常に高温を維持するのは逆効果になってしまいます。暑すぎる環境はストレスなり、かえって体調を崩してしまうので注意してください。
大切なのは、ケージ内に温度勾配を作ることです。爬虫類自身にその時の気分で温度を選ばせることでストレスが減り、結果的に発色も良くなります

紫外線ライトを使用する

昼行性の爬虫類を飼育している場合は、紫外線ライトの使用も色揚げに効果的です
視覚的な鮮やかさを演出できるのはもちろん、紫外線ライトから発せられるUVBが生き物の健康的な成長を促します

UVBは体内でビタミンD3を合成し、カルシウムの吸収を助け、骨格や皮膚の状態を整える重要な役割を持つ光。
元気に育った爬虫類は、結果的に鮮やかな体色になるでしょう

ちなみに面白い例として、カメレオンは紫外線の反射によって顔周りが青く見えることがあります。これは体色そのものが変わったわけではありませんが、健康な状態を測れる一つの指標です。

栄養価の高い餌を与える

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体色を整える上でバランスの良い餌は欠かせません。
ビタミンやカルシウムなどを十分に摂取できている個体は体のコンディションが上がり、皮膚の状態も安定するでしょう。

逆に栄養が不足していると、体色がくすんで見えたり皮膚の質感が悪くなったりします。栄養不足で体調が悪いのは、発色以前の問題です

餌は栄養が偏らないように、複数のものを組み合わせましょう。草食性であれば複数の野菜や野草、肉食性であればコオロギやデュビアを中心に、ハニーワームやシルクワームなどをたまに与えるのがおすすめです。
必要に応じて、カルシウムパウダーやビタミン剤をまぶすダスティングを行います

また、水分補給も軽視できないポイントです。
常に水を用意して、いつでも飲める状態にしておきましょう。適度な保湿は脱皮不全を防ぎやすくなり、レオパでは皮膚の柔らかさを保つことにもつながります。

床材を明るい色にする

底床の色も体色に影響を与える重要な要素です。観賞魚では底砂やバックスクリーンの色によって体色が変化することが知られていますが、実は、爬虫類でも保護色の働きにより同じような現象が見られます
特に成長期の個体は、カルシウムサンドやペーパーなどの明るい色の床材を使用すると、くすみが取れたような色合いに整いやすいです。

一方で、黒系のモルフはソイルなど濃い色の床材を選ぶことで、体色の特徴が引き立つでしょう。
またカメレオンやニホンヤモリのように、環境に合わせて体色が変化する種類もいます。

どのような体色に育てたいかをイメージしながら床材を選ぶのがおすすめです。

ストレスを与えない飼育環境づくり

色揚げを意識するあまり、生体にストレスを与えてしまうのは本末転倒です

温度の上げ過ぎや照明の強さ、餌の与え過ぎなど、色揚げのためにやっている工夫が知らないうちに生き物の負担となっていることがあります。
ストレスを抱えた生体は、体調不良から色がくすんだり、シェルターから出てこなくなったりといった異変を見せることが大半です。こまめに生体の様子を観察し、ストレスのサインが出ていないかチェックをしましょう。

また、異変が起きたときは初心に立ち返り、まずは健康的に飼育することを優先します。焦らず、生体のペースに合わせた飼育を心がけてください。

爬虫類の色揚げにおすすめなアイテム3選

爬虫類の色揚げに効果が期待できるおすすめアイテムを3つご紹介します。

効率的に色揚げをしたい方は、ぜひ導入を検討してみてください。

レビル カルシウムサンド

マメデザイン レビルカルシウムサンド Sサイズ・1mm粒状 3kg入り

レビル カルシウムサンド』は、アクアリウム用品でお馴染みのマメデザインから販売されている、爬虫類用カルシウムサンドです。

まるで新雪のようなぱっきりとした白色がケージ内が明るく見せてくれて、見栄えが格段にアップします。
色揚げ効果としては、白系やクリーム系のレオパに特におすすめです。

また、このカルシウムサンドは粒子が細かく、万が一誤飲した場合でも排出されやすいので、成長期のベビー~ヤング期の個体にも安心して使用できます
色揚げ効果があるのはもちろん、清潔感や安全性にも優れた万能な床材です。

ゼンスイ バータイプソラリウム

ゼンスイ バータイプソラリウムUVLED 400(長さ40㎝)出力調整可能、タイマー機能付き

ゼンスイ バータイプソラリウム』は、爬虫類用照明には珍しい細長い棒状のUV照明です。

従来のスポットタイプとは異なり、バータイプはケージ全体に均一に光を届けられます
照射のムラが少なく生体がどこにいても紫外線を浴びられる環境を作れることから、フトアゴヒゲトカゲやカメレオンなど、紫外線を多く必要とする爬虫類の育成に最適
適度な紫外線はカルシウムの吸収を促進し、健康維持に役立ちます。

設置も簡単で、ケージの上部に取り付けるだけですぐに使用できる点もポイントです。
複雑な配線も不要なので初心者の方でも扱いやすいでしょう。

ベンリーパック食品 レプラーゼ

ベンリーパック食品 レプラーゼ 100g

ベンリーパック食品
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ベンリーパック食品 レプラーゼ』は、爬虫類の消化をサポートするサプリメントです。
3つの腸内細菌が配合されていて、生き物の消化不良や便秘、食欲不振などを改善する効果が期待できます。

レプラーゼには独特の匂いがあり餌への食いつきが良くなる傾向があることから、食が細い個体や、餌に飽きてしまった個体にもおすすめです。

通常タイプは餌にふりかけて使用しますが、頑固な便秘に悩んでいる場合は水溶性タイプを飲み水に混ぜる方法が効果的。水と一緒に摂取させることで、水分不足を解消し、腸内環境を整えます

先述した通り、色揚げは健康な体があってこそです。
消化器系のケアをしっかり行い、体の内側からコンディションを整えていくことが、美しい発色への近道と言えます。

まとめ:爬虫類の色揚げとは!体色を鮮やかにする方法・温度や紫外線管理を解説

爬虫類の色揚げについて解説しました。
成長や脱皮の過程で体色が変わる爬虫類の場合、観賞魚のように狙った体色に育て上げ、色を維持していくのは難しいです。
しかし適切な飼育環境を整えれば、本来持っている体色をより美しく発色させることができるでしょう。

色揚げのポイントは、温度管理、紫外線、栄養バランス、床材選び、そしてストレスのない環境作りが挙げられます。
ヤング期の環境がアダルトになってからの体色に大きく影響するため、特に成長期の飼育には気を配りましょう。

ただし、色揚げを意識するあまり温度を上げすぎたり、餌を与えすぎたりするのは逆効果です。生体にストレスを与えない範囲で、できることから取り入れてみてください。
健康的に育てることが、美しい発色への一番の近道です。日々の観察を大切にしながら、爬虫類との生活を楽しみましょう。