爬虫類はどこで買える?ショップ・イベントの違いや購入前に確認したいこと

爬虫類を飼育してみたいと思ったとき、まず悩むのがどこで生体を購入すればよいのかという点ではないでしょうか。

ショッピングモールやホームセンターでも見かけるポピュラーなペットとは違い、爬虫類は販売されている場所や店舗がかなり限定されるため、意識して探さないと見つからないことも多いはず。
また、販売されるまでの管理状況や生体の状態も確認しなければなりません。

この記事では、爬虫類が購入できる場所と、購入場所の特徴やメリット・注意点について、詳しく解説していきます。

生体の購入場所


日本では爬虫類の対面販売が義務化されており、犬や猫と同様にインターネット通販だけで生体を購入することはできません
必ず販売者と対面し直接説明を受けた上で、購入する必要があります。

そのため、爬虫類の主な購入先は、爬虫類専門ショップ、ホームセンター・総合ペットショップ、爬虫類イベントなどに限られているのが現状です。
また購入場所によって、取り扱う生体の種類や価格帯、スタッフの知識量などに違いがあり、初心者向き・経験者向きとターゲット層が異なることから、自分に合った購入方法を選ぶことがとても大切となります。

爬虫類専門ショップ


初心者から上級者まで幅広い層に支持を受けているのが、爬虫類専門ショップです。
専門店というだけあってスタッフの知識が豊富で、飼育環境や給餌、成長後のサイズ感などについて、具体的なアドバイスを受けられます。

生体の管理状態も良好なケースが多く、健康状態を確認しながら安心して選びやすいのも魅力。生体購入後の相談やトラブル対応など、アフターサポートを受けられる店舗が多い点も、専門ショップならではのメリットと言えるでしょう。

ただ、専門ショップならではの独特な雰囲気があり、「初心者には少し敷居が高い」と感じる方もいるかもしれません。

安定した価格で落ち着いて購入できる

多くの専門ショップでは、生体の予約(取り置き)に対応しており、気になる個体を確保してから、個体に合わせて飼育環境を整えることが可能です。
飼育生体選んでからでも飼育準備をしてお迎えできるというのは、初めて爬虫類を迎える方にとって大きな安心材料になるでしょう。

また、ブリーダーと提携しているショップでは、中間コストが抑えられるため、ホームセンターより価格が控えめな傾向があるのも専門店の特徴です。

一方、爬虫類は同じ生き物でも品種数が非常に多く、一見同じように見える個体でも成長具合や、流通量、モルフなどのレア度によって価格差が生じていることがあります。
専門店は幅広い品種を取り扱っているため、このような価格差が明確になりがち。予備知識がないと「なぜこの個体は高いのか」と疑問に感じることもあるはずです。

そのため、初心者の場合は事前にネットなどで基本的な情報を調べ、ある程度目的の種類を決めてから来店すると、個体選びで迷いにくくなります。

ホームセンターなどの総合ペットショップ


ホームセンターや、犬・猫を取り扱う総合ペットショップは、これから爬虫類飼育を始めたい初心者の方の購入先として良く選ばれています。
爬虫類専門ショップと比べると敷居が低く、買い物のついでに気軽に立ち寄れる点が大きなメリットでしょう。

取り扱われている生体は、比較的飼育しやすい定番種が中心で、多くのショップでは、生体だけでなくケージやライト、床材、餌などの飼育用品が一通り揃っているため、生体の購入から飼育環境の準備までを一度に進めやすいです。

店舗によっては、爬虫類専門ショップと同様に生体の予約(取り置き)に対応しており、個体を決めてから飼育環境を整えることできます。

チェーン店では購入店舗を選ぶのがポイント

総合ペットショップは全国展開しているお店が多く、店舗によって品揃えや知識量に差が出やすいです。
特に爬虫類は、スタッフの熱意に差が出やすい分野であるため、飼育内容によっては少し物足りなさを感じることがあるかもしれません。

流通の都合上、まだ十分に育っていないベビーサイズの個体が並ぶこともあり、その場合は管理体制が整った爬虫類専門ショップの方が安心できるケースもあります。

初心者の場合は、価格や品ぞろえだけで判断するのではなく、丁寧に説明してくれるスタッフがいる店舗を選ぶことが、失敗を防ぐ上で最も重要なポイントです。

また、価格面では爬虫類専門ショップや爬虫類イベントと比べるとやや高値に設定されている点も注意しましょう。

爬虫類イベント


爬虫類の飼育に慣れた、中級者~上級者におすすめの購入先なのが、爬虫類イベントです。
代表的なイベントには、ジャパンレプタイルズショー、レプタイルズワールド、アクアリウムバス、ブラックアウトなどがあり、多くの爬虫類ファンが集まります。

会場には実績のあるブリーダーが多数出展しており、直接個体を見て購入することが可能。状態の良い生体が並ぶことも多く、理想の個体探しにもぴったりです。
ショップよりも安価で購入できたり、なかなか流通しない珍しい種類やモルフに出会えたりなど、ブリーダーから購入するメリットを存分に感じることができるでしょう。

一方で、イベントで購入した個体はそのまま連れ帰るのが基本のため、事前に飼育環境を整えておく必要があります。
まだ飼育環境が用意できていない場合は、後日受け取りの相談や、ショップ経由での引き渡しなど、代替案が取れるかをブリーダーに確認すると安心です

イベントでお迎えするときは飼育状態をよく確認しよう

イベント中、生体は持ち出し用の簡易ケージで展示されており、日頃の飼育環境や行動を見られない可能性がある点には十分に注意してください。

不安要素や疑問点は購入前にブリーダーに確認すると安心です。特にイベントに出品される個体は、人工飼料ではなく昆虫を中心に育てられているものが多い印象がありますので、普段与えている餌の種類や給餌方法を必ず聞いておきましょう。

イベントは開催期間が限られているためか、ショップと比べると出会える個体や状態がその時々で大きく異なり、運要素が強い購入先といえます。
理想の個体に出会える楽しさがある反面、十分な知識がないまま迎えてしまうと後の飼育で苦労するケースも少なくありませんので、しっかり理解した上で購入を検討するのが良いです。

生体を購入する前に知っておきたいこと


爬虫類は、見た目のかわいさや珍しさだけで飼育できる生き物ではありません。
種類ごとに必要な温度や湿度、飼育設備が大きく異なり、飼育環境が整っていない状態でお迎えすると、生体に大きな負担をかけてしまいます。

後悔のない爬虫類飼育を始めるためにも、生体を購入する前に最低限知っておきたいポイントを確認しておきましょう。

「衝動買い」はしない

爬虫類は変温動物であり、自身で体温を調節することができません
飼育をするには適切な温度管理が不可欠で、保温器具や照明などの専用の器具を使用して、季節や時間帯に応じた環境を再現する必要があります。

適切でない環境は体調不良や拒食を引き起こし、最悪の場合は命に関わるトラブルに繋がる可能性もあるため、必ず飼育機材を揃えてからお迎えするようにしてください。
イベントやショップで気になる個体に出会っても、その場の勢いで購入するのではなく、飼育環境を準備できるかどうかを一度冷静に考えることが大切です。

また、生体を購入したあと、家に持ち帰るまでの温度対策にも気を使います。
前述した通り爬虫類は変温動物のため、移動中の環境温度の影響を強く受けやすいです。夏場は高温による熱中症、冬場は低温による低体温症のリスクがあり、短時間の移動であっても油断はできません

特に真夏・真冬は、お迎えしてから自宅に到着するまでの間もできるだけ20〜28℃前後をキープできるように配慮します。
保冷剤やカイロ持参して温度を維持しつつ、生体が直接触れないよう工夫をしたり、発泡スチロール箱や保温バッグを使ったりなど、季節に応じた持ち帰り方法を事前に検討しておきましょう。

特徴に合わせた飼育環境とは

爬虫類は種類によって生活スタイルが大きく異なり、それに合わせて必要な飼育環境も変わります
生体を購入する前に、その種類がどのような生活スタイルなのかを理解し、事前に飼育環境を準備できるかどうかを確認することが重要です。

ここでは、爬虫類の主な生活スタイルということで、

  • 昼行性爬虫類
  • 夜行性爬虫類
  • 樹上性爬虫類

3つの分類それぞれに合わせた飼育環境について解説します。

昼行性爬虫類

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昼行性の爬虫類は日中に活動し、太陽の光を好む傾向が強いです
体温を上げるために日光浴(バスキング)を行うため、飼育環境でも以下のような設備を準備しましょう。

最低限必要な設備
  • 温度勾配を作れる大きさのケージ
  • バスキングライト
  • 紫外線ライト
  • 保温器具(保温ライトやパネルヒーターなど)

紫外線不足やバスキング不足は骨格異常や消化不良の原因になるため、特に注意が必要です。

また、サンドフィッシュスキンクなどの潜砂性の爬虫類の場合は、目の細かい安全な底砂を敷いてあげましょう

夜行性爬虫類

コルネ オリーブグリーン Mサイズ

夜行性の爬虫類は、日中は物陰で休み、夜間に活動します
強い照明は不要な場合が多く、落ち着いて隠れられる環境づくりが重要です。

最低限必要な設備
  • ケージ
  • シェルター
  • 床材(湿度を保てるもの)
  • 保温器具(保温ライトやパネルヒーターなど)

種類によっては、「暗さ」や「安心感」が飼育のポイントになります。

樹上性爬虫類

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樹上性の爬虫類は、地面よりも枝や流木の上で生活する時間が長いのが特徴です。
飼育ケージは床面積だけでなく高さを意識し、流木などを使って樹上を再現したレイアウトを施します。

最低限必要な設備
  • 高さのあるケージ
  • 太く安定した枝・流木
  • バスキングライト ※昼行性のみ
  • 紫外線ライト ※昼行性のみ
  • 保温器具(保温ライトなど)

高さが足りないケージでは本来の行動が取れず、ストレスに繋がることもあります。
またバスキングが必要な生体は、バスキングライトや保温ライトに直接触れないようにケージ外から照射するなどの工夫をしてあげてください。

さらにウォータードラゴンなどの水辺で生活するトカゲを飼育する場合は、身体をしっかり浸けられるぐらいの水場を作ることも重要です。

生体を選ぶポイント


爬虫類を購入するときは、購入場所に関わらず個体の状態を細かく確認することがとても重要です。

同じ種類・同じモルフであっても、健康状態や性格には個体差があります。
好みの見た目であるかはもちろん、その他にもいくつかのポイントを押さえて選ぶと、飼育を始めた後も管理がしやすいでしょう。

見た目


爬虫類を選ぶとき、まず気になるのはモルフや体色などの鑑賞面でしょう。
見た目が好みであることは飼育を続けていくモチベーションとなる重要なポイントなので、じっくり吟味して問題ありませんが、その時は以下の健康を図る部分にも着目してみてください。

  • 目に活気があるか
    濁りや極端な落ちくぼみがなく、しっかり開いているかを確認しましょう。
  • 痩せすぎていないか
    骨が浮き出ていたり、尾が極端に細い個体は注意が必要です。
    尾の付け根が痩せて骨ばっていないか、レオパなど尻尾に栄養を蓄える種類は、尻尾が太くプリっとしているかもポイントです。
  • 脱皮不全がないか
    指先や尾先に古い皮が残っていないかをチェックします。
  • 排泄が健康的か
    フンが極端に下痢状だったり、異臭が強すぎないかも重要な判断材料です。
  • 飼育環境が清潔か
    個体だけでなく、ケージ内が清潔に管理されているかも、健康状態を見極めるポイントになります。

行動・反応

見た目だけでなく、行動や反応から分かる体調のサインもあります。
可能であれば、スタッフに声をかけて観察させてもらいましょう。

  • 動きが鈍すぎないか
    極端に動かない、ぐったりして反応がない個体は注意が必要です。
  • 手足にしっかり力が入っているか
    枝につかまる力や、地面を踏ん張る様子を確認します。
  • 呼吸が正常か
    口を開けたまま呼吸していないか、呼吸が荒くないかをチェックしましょう。

これらのポイントを総合的に見て判断することで、お迎え後のトラブルを減らしやすくなります。

初心者でも飼育しやすい個体の選び方


初めて爬虫類を飼育する場合は、見た目や価格だけでなく、飼育のしやすさを重視して個体を選ぶことが大切です。
特に成長段階や給餌状況は、飼育難易度に大きく影響します。

初心者にまずおすすめなのが、ヤング〜アダルトサイズの個体です。

ショップでは生まれて間もない小さなベビー個体が並んでることがありますが、ベビーは成長の変化が早く、体格に合わせてこまめに餌量や飼育環境を変えていかなければなりません
また、温度や湿度の管理がシビアになりやすいため、初心者には難易度が高くなりがちです。

一方、成長が一段落下ヤング以上の個体であれば体力が安定しており、環境変化にも比較的強いため、飼育を始めやすい傾向があります。

また、給餌状況も重要で、普段から餌を安定して食べているかどうかはもちろん、昆虫が苦手な方は人工飼料に慣れているかも確認しておくと安心です。
購入前に、現在与えている餌の種類や給餌頻度をスタッフやブリーダーに聞いておくことで、お迎え後のトラブルを防ぎやすくなります。

ただし、昆虫食のある爬虫類は、普段は人工飼料でも状況に応じて生き餌を与える必要があることを見据えて心づもりをしておきましょう。

購入前に確認しておきたい質問リスト

初心者のうちは、「小さくてかわいい」よりも、安定して飼育しやすい個体を選ぶことが、長く爬虫類飼育を楽しむための近道です。
購入前に生体の状態を知るためには、ショップのスタッフやブリーダーに具体的な質問をして話を聞く必要があります。

そこで、ここに購入前に確認したい質問リストをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

購入時に聞いておきたい質問リスト
  • 普段与えている餌は?(昆虫・人工飼料・野菜 など)
  • 給餌頻度はどれくらい?
  • 飼育温度・湿度はどれくらい?
  • ベビー・ヤング・アダルトのどの段階?(成長に応じて給餌の切り替えが必要ならそのタイミングも)
  • ハンドリングは可能?
  • 病歴や治療歴はある?
  • 性別は?
  • お迎え後も質問に応じてもらえるか?

購入時に確認したい注意点


爬虫類を安心して飼育するためには生体そのものだけでなく、どのような個体なのか、どこから迎えるのかをしっかり確認することが重要です。
特に、ワイルド個体とCB個体の違いや、購入先の信頼性は、お迎え後の飼育難易度に大きく影響します。

ワイルド個体・CB個体とは


爬虫類の購入でよく耳にするワイルド個体CB個体とは、簡単に言うとその個体の出自を表すワードです。

実は出自によって飼育のしやすさに違いがあるため、特に初めて爬虫類飼育に挑戦する方は違いをよく確認しておきましょう

ワイルド個体

ワイルド(Wild)個体とは、野生から採集された個体のことを指します。
自然界で生まれ育ち、鑑賞用として海外から輸入されるケースがほとんどです。

特徴
  • 価格が比較的安いことがある
  • 見た目に野性味のある個体が多い
  • 環境変化に弱く、餌付けに時間がかかることがある

人間や人工飼料に慣れていない個体が多く、飼育には一定の知識や経験が求められます。個体の状態を見ながら飼育環境を調整していく必要があることから、一般的には中〜上級者向けです。

CB個体

CB(Captive Bred)個体とは、飼育下で繁殖された個体のことです。
親個体が人の管理下で繁殖しており、国内ブリード・海外ブリードの両方が含まれます。

特徴
  • 人工的な飼育環境に慣れている
  • 餌食いが安定しやすい
  • 状態が安定している個体が多い

最初から人工飼料にしっかり餌付いていたり、ケージ内という環境に慣れていたりすることから、初心者にはCB個体がおすすめです。

信用できる購入先を見極めるポイント

飼育を始めた直後の健康状態は、購入先の管理体制によって大きく左右されます。

以下のようなポイントを押さえているショップは、管理状態がよく信頼できる購入先であることが多いです。

  • 飼育方法や注意点を丁寧に説明してくれる
  • 生体の状態や管理環境をきちんと確認させてくれる
  • 入荷時期や給餌状況について説明できる
  • 購入後の相談にも対応してくれる

一方、次のようなショップは管理が甘い可能性があるため、購入は慎重に検討した方が良いかもしれません。

  • 説明が極端に少なく、質問に答えてくれない
  • 生体の状態を確認させてもらえない
  • 飼育環境が明らかに劣悪で、不衛生

安心して長く飼育するためにも価格や立地だけで判断せず、信頼できる購入先を選ぶことが大切です。

まとめ|自分に合った購入場所を選ぼう


爬虫類は、種類や個体ごとに必要な飼育環境が大きく異なる生き物です。
そのため「どこで購入するか」「どんな個体を選ぶか」が、飼育を成功させる上でとても重要なポイントになります。

爬虫類専門ショップは知識やサポートが充実しており、初心者~上級者まで幅広い層に向いています。
ホームセンターは気軽に立ち寄りやすく、初心者が飼育を始めるきっかけとして利用しやすい購入先です。
一方、爬虫類イベントは価格や個体のバリエーションに魅力がある反面、事前準備や知識が求められるため、中〜上級者向けと言えるでしょう。

どの購入場所を選ぶ場合でも衝動買いを避けて飼育環境を事前に整えること、そして現在の生体の状態や給餌状況をしっかり確認することが大切です。
また、ワイルド個体とCB個体の違いや、購入後に相談できるかどうかといった点も、安心して飼育を続けるための重要な判断材料になります。

大切なのは、「安いから」「かわいいから」だけで決めるのではなく、自分の飼育経験やライフスタイルに合った購入場所と個体を選ぶことです。
しっかり準備を整えた上でお迎えすれば、爬虫類との暮らしはきっと長く、楽しいものになるでしょう。