レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の飼い方!特徴や種類、掃除、病気、ケージの設置場所

飼育のしやすさから人気の高いヒョウモントカゲモドキ(通称レオパ)は、初心者にもおすすめの爬虫類として広く知られています。

つぶらな瞳と愛らしい仕草で多くの飼育者を魅了するレオパには、驚くほど多彩なモルフ(品種)が存在し、黄色や緑がかった色合い、オレンジ、黒に近い体色まで様々なバリエーションが楽しめるのも人気の理由です。

そんなレオパの飼育を始めるには、基本的な生態や特徴を理解しておくことがとても大切。野生での暮らし方や体の仕組みを知れば、ケージ内の環境作りもスムーズに進みます。
適切な環境を整えて、末永く一緒に暮らせるパートナーとして楽しみましょう。

この記事では、レオパの基本情報から飼育に必要な器材、給餌方法、温度管理、ケージ掃除、代表的なモルフ、かかりやすい病気まで幅広く解説します。
これからレオパを迎える方も、すでに飼育中の方も、ぜひ参考にしてください。

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)とは

ヒョウモントカゲモドキは、飼育のしやすさからペットとして世界中で飼育されている爬虫類です。
日本では 英語名のレオパードゲッコー(Leopard Gecko)を略して、”レオパ”という愛称で親しまれています。

トカゲモドキという、簡単に言うとヤモリの仲間でありながら一部トカゲの特徴を併せ持つグループに属しており、

  • まぶたがある
  • 壁や木に貼りつくことができない
  • 夜行性

3つはトカゲモドキに見られる大きな特性です。

原産地はアフガニスタンやパキスタン、インドの乾燥地帯で、野生では岩場や草原を住処としています。

レオパの特徴と魅力

見た目に現れるレオパの特徴と言えば、名前の由来ともなっているヒョウ柄に似た斑点模様でしょう。
最近は品種改良により、模様のない個体も流通するようになりましたが、やはりレオパらしい模様を持つ個体の人気は健在です。

また、ふっくらとしたプリプリの尻尾も大きな魅力。この尻尾には栄養が蓄えられており、健康状態を量るバロメーターにもなります。

そして、トカゲモドキの特徴であるまぶたがあるというのも、可愛らしさに拍車をかけるポイントです。爬虫類はどこか無表情に見える生き物が多い中、大きな目をぱちぱちと瞬きする様子はとても感情豊か。目を閉じて眠る姿や目を細めてリラックスする表情は非常に愛らしく、見ているだけでほっこりした気分にさせてくれます

人に良く慣れてハンドリングがしやすいので、触れ合いながら愛情を育めるペットとして飼育が楽しめるのもポイントです。

レオパの生態

続いてはレオパの基本的な生態についてです。

体の大きさは成体で20~25cm、体重は60~90g前後と、飼育のしやすい小型種に分類されます。

自然では乾燥地帯に暮らしていることから過度な湿気は好まず、飼育環境でも流木と観葉植物を配置した程度の風通しの良いシンプルなレイアウトを心がけましょう。

夜行性で昼間はシェルターの中でじっとしていることが多く、夕方から夜にかけて活動を始めますので、餌やりは活動時間に合わせて行います。

また、野生ではオス一匹とメス複数匹の群れで生活することがありますが、狭いゲージの中ではケンカやストレスを誘発する危険があるため、繁殖目的でない限りは基本的に単独での飼育がおすすめです。
ちなみにオスとメスを見分けたいときは、総排泄腔の手前に前肛孔と呼ばれる小さな穴の列があり尾の付け根がふくらんでいるのがオス、この特徴が無いのがメスと覚えておけば、比較的簡単に区別できます。

レオパの寿命

レオパの寿命は10~15年程度
オスの方がメスよりも長生きする傾向があり、適切な環境でしっかり栄養を与えていれば、20年以上生きることもあると言われています。

長く飼育を続ける秘訣は、徹底した温度管理と餌の選定、そしてストレスフリーな環境を整えることです。
特にカルシウム不足は骨の発達に悪影響を及ぼし、病気のリスクを高めるため、意識的に与えるようにしましょう。

レオパの基本的な飼育方法

レオパを健康に育てるには、適切な飼育環境を整えることが何より重要です。必要な器材や温度管理、給餌方法など、押さえるべきポイントはいくつかありますが、一つひとつは決して難しくありません

ここでは基本的な飼育方法を初心者でもわかりやすく順を追って解説します。

レオパ飼育に必要なもの

まずはレオパを飼育するために必要なアイテムをご紹介します。

ケージや保温機材、底床材、シェルターなど、それぞれの役割を理解しながら選ぶとレオパにとって快適な環境を作りやすいです。

飼育ケージ:30~45cmがおすすめ

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爬虫類の中では小型のレオパの飼育ゲージには、最低でも横幅30cm以上、余裕を持たせるならば45~60cmのものを用意しましょう。
レオパはあまり高い所に登らないので、横の広さを重視します。

広いスペースがあればレオパが存分に動いてストレスを発散できますし、凝ったレイアウトも再現可能、ゲージ内の温度勾配も作りやすいでしょう。

爬虫類用のガラスゲージはもちろん簡易的なプラケースでも飼育できますが、湿度や温度の管理を考えるとガラス製がおすすめです。
通気性を考慮して天面がメッシュのものが向いています。

保温機材:適温は25~32℃、湿度も保とう

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保温器具は、ゲージを下から温められるパネルヒーターと、上から全体を保温できる上部ヒーターを組み合わせ管理するのがおすすめです。

レオパの適温は25~32℃で、ゲージ内に温度の高い場所と低い場所を作り、自分で体温を調整できる環境を整えてあげることが重要になります。
ゲージの一部分にパネルヒーターを敷いてホットスポットを作りつつ、反対側は温度が下がるようヒーターの位置を調整してください。

ゲージ全体の温度がしっかり維持できていれば、バスキングライトは無くても問題ありません

また、湿度は40~60%程度が目安です。
湿度が低すぎると脱皮不全、高すぎると肺炎のリスクが高まります。特に冬場は暖房で乾燥しやすいため、ケージ内に霧吹きをするなどして湿度を維持しましょう。

底床材:ペーパーやソイル、ペットシート

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底床材にはキッチンペーパーペットシート爬虫類用ソイルなどを使用します。

初めてレオパを飼育する方ならば、汚れてもすぐに交換ができるキッチンペーパーやペットシートが使いやすいです。

ソイルや砂は見た目が自然で美しいレイアウトになりますが、誤飲のリスクがあるため、粒のサイズ感に注意しましょう。特にベビーサイズの個体には、誤飲しにくいペーパー系の床材が安心です。
成体であればソイルも選択肢に入りますが、給餌時にはピンセットで餌を与えるなど、誤飲を防ぐ工夫をしてください。

シェルター、水入れ、アクセサリー

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野生のレオパは日中岩陰などに身を潜める習性があることから、ゲージ内でも身を隠せるシェルターを必ず準備しましょう。

スペースに余裕があれば、ゲージ内の温かい場所と涼しい場所2箇所にシェルターを配置してあげると、レオパがその時の気分で居場所を選べるようになります。
さらにウェットシェルターで保湿をすれば、脱皮不全などを予防できて一石二鳥です。

またほとんどのレオパは水入れから水を飲むため、浅めで安定感のあるものを設置します。
ただ、まれには水入れの水を認識しない個体がいるので、その場合は霧吹きで壁面に水滴を付けて水分を補給させましょう

レイアウトを施す場合は流木や岩、観葉植物などを中心に配置すると自然な雰囲気を演出しやすいです。

餌について

レオパの健康を維持するのに欠かせないは、年齢や体のサイズに応じて量や頻度を調整することが重要です。

昆虫が主食!人工飼料もおすすめ

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野性のレオパは昆虫や小動物を主食としており、動くものに反応して食いつく習性があります。
そのため、飼育環境でも生きたコオロギやデュビアを与えるのが一番おすすめです。

コオロギはペットショップやネット通販でも入手しやすく、サイズも豊富なのでメインの餌にぴったり。デュビアは栄養価が高く鳴き声がないので、ストックしやすいです。

もし虫が苦手な場合は、冷凍コオロギ人工フードも選択肢に入ります。
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こちらは保存がしやすく飼育者が扱いやすいのが魅力ですが、一方動きが無くレオパが食いつかない心配があります。

食べが悪いときは、ピンセットでつまんだ餌をレオパの目の前で動かすなどして興味を引いてみてください。また、最初は活餌で初めて少しずつ冷凍餌や人工餌に切り替えていくのも良い方法です。

ダスティングで栄養を補おう

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昆虫や同じ人工餌ばかりを与えていると、栄養が偏ってしまいやすいです。
特にビタミンやカルシウムは不足しがちなので、餌にカルシウムパウダーやビタミン剤をまぶすダスティングをして、栄養を補いましょう。

人工飼料の場合はカルシウムやビタミンD3があらかじめ添加されていることが多いです。
栄養表などを確認し、必要ならダスティングしましょう。

最適な給餌方法と頻度

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最適な給餌の量や頻度は、レオパのサイズや年齢によって異なります

以下はサイズごとの大まかな目安です。

  • ベビーサイズ:体長10cm未満の個体には小さめのコオロギ食べるだけ毎日与える
  • 成長期:毎日~2日に一回、コオロギ2~3匹程度を与える
  • アダルト:週に2~3回、大き目のコオロギを5~10匹程度、食欲に合わせて与える

ベビーから成長期にかけては、大きく育つために栄養を消費するため基本的には食べるだけ与えて問題ありません
アダルトになると、少しずつ代謝が落ちてくるので肥満に気を付けながら餌量を調整しましょう。

餌はピンセットで口元まで運ぶと、床材の誤飲を予防できます。
人に慣れた個体の中には手のひらから直接食べてくれる子もいますが、誤ってかまれてしまう危険もあるため、初めはピンセットを使うと安全です。

食べ残しはその都度取り除き、ケージ内を清潔に保ちましょう。

ケージの温度・湿度について

温度と湿度の管理は、レオパの健康を左右する重要なポイントです。

適切な温度勾配を作り、湿度を一定範囲に保つことで、消化不良や脱皮不全といったトラブルを防げます

上部ヒーター・パネルヒーター配置のコツ

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先程も触れた通り、レオパの飼育ではパネルヒーターと上部ヒーターを併用して温度を管理するのが一般的です。

まず、上部ヒーターでゲージ全体を暖めます。温度が低い場所でも25℃程度になるよう調節してください。
ちなみに夏場や暖房を使用している室内で、ヒーター無しでもゲージ内の温度を維持できるらば、上部ヒーターを使用しなくても問題ない場合もあります。

パネルヒーターはゲージの1/3~1/2程度をカバーするように配置し、ホットスポットを作ります。温かい場所は32℃前後が目安です。

温度は高すぎても低すぎてもストレスになるため、ゲージ内の温かい場所と涼しい場所の二か所に温度計に設置して、こまめに確認しましょう。

温湿度計の重要性

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ゲージ内の環境を正確に把握するため、温湿度計は必ず設置しましょう。

生体やゲージ内の様子だけを見て何となくで管理していると、レオパに大きな負担を掛けてしまうことになりかねません。
また、温湿度計が一つだと温度勾配の具合を測りきれないため、最低でも温度の高い場所と低い場所に2つは設置することが望ましいです。

温湿度計をこまめに確認しながらヒーターの出力や霧吹きの回数を調整し、安定した環境を維持しましょう。

レオパに紫外線は必要?

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爬虫類にはUVライトが必須の生き物も多いですが、夜行性のレオパの飼育では必ずしも必要ではありません
野生のレオパは昼間は岩陰に隠れて過ごしていて、直射日光を浴びることが少ないからです。

ただし、微量の紫外線がカルシウムの吸収を助けるビタミンD3を生成するという意見もあり、健康維持のために弱めのUVBライトを使用する飼育者もいます。

ビタミンD3はダスティングで餌から補うこともできるため、紫外線ライトを使わない場合はビタミンD3が配合されたカルシウムパウダーを選ぶと良いでしょう。
紫外線の有無よりも、適切な温度管理と栄養バランスの方が重要ですので、まずは、基本的な飼育環境をしっかり整えることを優先してください。

レオパゲージの掃除方法

病気や体調不良を防ぐには、ゲージを清潔に維持することも大切です。

ここでは、レオパゲージの掃除方法をご紹介します。

フンを見つけたらその都度取り除こう

レオパがフンをしたら、その都度取り除くのがおすすめです。フンを放置すると悪臭が発生するだけでなく、雑菌やカビが繁殖してレオパの健康を害する恐れがあります。

キッチンペーパーやペットシートを床材にしている場合は、新しいものに交換します。
ソイルや砂は、スコップで周辺の砂ごとフンと取り除いてください

また、フンにはその時の体調が現れることがあるため、処分する前に状態をよく確認するクセを付けておくと良いでしょう。
フンから消化不良や不調の予兆を見つけられれば、ごく初期の段階で病気に対処することが可能となります。

大掃除は半年~1年に1回でOK

ケージ全体の大掃除は、半年~1年に1回程度が目安です。

大掛かりな掃除をするときは、レオパを別の容器に移してから、ゲージ内のすべてのアイテムを取り出して洗浄します。
ケージ本体やシェルター、水入れなどは中性洗剤で洗い、しっかりすすいで乾燥させましょう。底床材は全て新しいものに交換してください。

また、大掃除のタイミングで温湿度計やヒーターなどの飼育機材の動作確認も合わせて行っておくと、トラブルを未然に防止できます。

飲み水は毎日交換しよう

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水入れの水は毎日交換し、常に新鮮なものを提供しましょう

水入れ自体も週に1回程度は洗浄し、ぬめりや汚れを落として雑菌の繁殖を防ぎます。
また、定期的に水が飲めているかを確認し、必要に応じて水入れのサイズや設置場所を見直すことも忘れずに行いましょう。

レオパのハンドリングについて

レオパは小柄で体重が軽く、動きもゆっくりしているため、ハンドリングしやすい爬虫類です。
レオパとのコミュニケーション法としてハンドリングを行うのは飼育者の醍醐味でしょう。

しかし、過剰なハンドリングはレオパにストレスを与えてしまい、危険を感じて尻尾を『自切』してしまうことがあります。
自切は、尻尾を自身の身代わりとして相手を驚かせ、逃げて生き残るための手段です。

無理やり掴んだり、尻尾を持つことはやめましょう。

レオパをハンドリングするコツ

基本は、レオパのお腹の下に手を入れて、優しく持ち上げます。
人に慣れたレオパは、自ら飼育者の手や体に登ってくることも。その場合も急激に持ち上げるのではなく、そっとハンドリングしましょう。

ハンドリングには慣らさなくても良いですが、体重測定や飼育ケージの大掃除の際には行う必要があります。
普段からのコミュニケーションや体調管理で、ハンドリングしても驚かない信頼関係を作っておくのがおすすめです。

レオパの主な種類(モルフ)

世界的に品種改良が盛んなレオパには、驚くほど多彩なモルフ(品種)が存在しています

黄色、オレンジ、黒、白など体色にバリエーションがあり、模様や目の色もとても個性的です。

ここでは代表的なモルフをカテゴリー別にご紹介します。

模様に特徴があるモルフ

安定した人気を誇るハイイエローなど、模様(ピグメント)を楽しめるモルフです。

模様に特徴があるモルフと特徴
モルフ名 特徴
ハイイエロー(ノーマル) 黄色の体色に黒い斑点模様が入る、最も一般的なモルフです。
ワイルド個体に近い外見で流通量が多く、丈夫で飼育がしやすいので、レオパ飼育の入門種にぴったりでしょう。
アフガン アフガニスタン原産の血統で、やや褐色がかった色味と細かい斑点模様が特徴です。
野性的な雰囲気で、シンプルながらも落ち着いた美しさがあります。
バンディット 目の周りに黒いバンド模様が入る、仮面をつけているような特徴的な外見をしたレオパです。
少し変わったユニークな個体をお探しの方におすすめです。
ストライプ 体に縞模様が入るモルフで、通常の斑点模様とはまた違うスマートな美しさがあります。
すっきりとしていて、モダンな雰囲気を楽しめるでしょう。
ラベンダー 淡い紫がかった体色が特徴の、柔らかく優しい印象を持つモルフです。
成長とともに色合いが薄くピンクやグレー味を帯びていくことがあり、飼育を通して個体ごとの変化を楽しめます。

オレンジ色のモルフ

ハイポタンジェリンなど、オレンジ色が濃く発色するモルフたちです。レオパのなかでも鮮やかさを楽しめます。

オレンジ色のモルフと特徴
モルフ名 特徴
タンジェリン、ハイポタンジェリン 全身が鮮やかなオレンジ色をしたモルフで、特に尾の部分が濃いオレンジに発色します。
ハイポタンジェリンは黒い色素が少なく、よりオレンジが際立つのが特徴です。
インフェルノ タンジェリンの中でも、特にオレンジ~茶色が濃い個体を指します。
コントラストが強く、力強い印象です。
ブラッド 黒を少し混ぜたような深みのあるオレンジ色の濃厚な発色が魅力です。
成熟すると色がさらに濃くなり、迫力も増していきます。
レッドデビル 赤みの強いオレンジ色の体色が特徴の、その名の通り悪魔のような強烈な印象を与えるモルフです。
尻尾の先までオレンジ色のキャロットテールになります。

白・黒のモルフ

レオパが基本的に持つ黄色い色素が少ないモルフたちです。
深い黒色を楽しめるブラックナイトや白く美しいディアブロブランコなど、印象的な種類でしょう。

白・黒のモルフと特徴
モルフ名 特徴
マックスノー 黄色の色素をほとんど持たない、白と黒のモノトーンに近い配色になるモルフです。
白の体色に黒の斑模様が際立ちます。
ブリザード 模様も入らず全身がほぼ白一色の個性的なレオパです。
時間の経過とともに色味に変化が現れることがあり、黄色みが強くなったり真っ黒になったりなど、成長後の姿に個体差があります。
ディアブロブランコ 白い体色に赤い目を持つ神秘的な姿をしています。
アルビノとブリザードに、目に特徴が出るエクリプスの3種の特徴を併せ持つことで、この配色が完成しました。
ホワイトアンドイエロー 白と黄色が混ざる柔らかい色合いが特徴で、優しい印象を与えます。
淡い配色がお好みの方に特におすすめです。
ブラックナイト 濃いグレー~ブラックの体色を持つ重厚感のある品種です。
全身真っ黒なものからところどころに黄色がかった模様が確認できるものまで、模様や色味に個体差があります

目に特徴があるモルフ

アルビノやソリッドアイなど、ノーマルのグレーみのある目とは異なる特徴をもつモルフです。
視力が低めの傾向があります。

目に特徴があるモルフと特徴
モルフ名 特徴
アルビノ 黒色の色素が欠乏している影響で、淡い黄色~白の体色に赤~オレンジ色の瞳を持つモルフです。鮮やかな赤い目がとても印象的で、見る人を引き付けます。
系統が複数あり、それぞれ微妙に発色が異なるのも面白いでしょう。
エクリプス 目に白目部分が無く全体が真っ黒(ソリッドアイ)になる品種です。レオパは元々大きな目が特徴ですが、エクリプスはさらに輪をかけてクリクリの可愛らしい瞳になります。は目の一部だけが黒くなるものもおり、個体ごとに違った表情が楽しめるのが魅力で吸う。
ラプター、レーダー 赤みの強い瞳に、淡いオレンジの体色、模様が無いかあっても薄いパターンレスの特徴を持つモルフです。
作出に使われたアルビノの血統によって、ラプターレーダーに区別されいます。
レモンフロスト レオパが本来持たない虹色素細胞を持たせることで、他種にはない明るいレモンイエローの体色と輝くような白い目を手に入れた、比較的新しいモルフです。
ただし、レモンフロストは治療が困難な腫瘍を発症しやすいという遺伝的な問題を抱えていることが判明し、現在はブリードされることがほぼ無くなっています。作出された個体も非常に短命です。
この問題は他種と掛け合わせても遺伝することが確認されているため、もし機会があったとしてもレモンフロストを繁殖に用いるのは止めましょう

大型になるレオパのモルフ

レオパは通常18~25cm程度ですが、それ以上に大型になるモルフが存在します。
迫力と可愛さの両方を楽しめる種類です。

大型になるレオパのモルフと特徴
モルフ名 特徴
ジャイアント 通常のレオパよりも大きく成長するよう改良された品種で、成体の体長は30cm以上、体重100gを超えることもあります。
可愛らしい顔立ちはそのまま、がっしりと存在感のある姿を楽しめるのが魅力です
ゴジラジャイアント(スーパージャイアント) ジャイアントの中でも特に大型化する血統で、生後1年でオス110g以上、メス90g以上まで成長した個体をゴジラと呼びます。
体長は40cm近くと、ジャイアントと比べてもかなり大きく、その名の通り怪獣のような迫力があります。

レオパの病気


レオパは丈夫な爬虫類ですが、飼育環境や栄養管理が不適切だと病気にかかることがあります。早期発見と適切な対処が重要ですので、日々の観察を怠らず、異変に気づいたらすぐに対応しましょう。

ここでは、レオパがかかりやすい代表的な病気とその予防法を解説します。

脱皮不全

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脱皮が上手くいかず古い皮が体に残ってしまう脱皮不全は、湿度不足や栄養不良が原因で起こります。
特に指先や尾の先端に皮が残ると、血行不良を起こして壊死する危険があるため早めに対処しましょう。

脱皮不全を防ぐには、脱皮前の体色が白っぽくなってきたタイミングで湿度を少し高めてあげるのが良いです。ウェットシェルターを常設しておくと、レオパが必要に応じて自分で湿度を調整できます。

脱皮不全が起きたら、ぬるま湯に10分ほど浸けて古い皮を柔らかくし、優しくピンセットで取り除きます
無理に剥がすと皮膚を傷つけるため、慎重に行いましょう。

消化不良、誤飲による腸閉塞

ゲージ内の温度が低いと代謝が落ちて消化不良が起こりやすくなります
餌を消化できずに吐き戻したり、フンが出なくなったりしているときは、低い場所でも25℃前後に保温ができているかを確認しましょう。

また、床材や異物を誤飲したことによる腸閉塞で食欲不振や便秘、お腹の張りなどがみられることがあります。気になる症状があるときは、早めに動物病院を受診してください。
特にベビーサイズの個体は誤飲しやすいため床材の素材に気を付けて、ピンセットで餌を口元まで運ぶといった対策をすると安心です。

くる病

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くる病はカルシウム不足により、骨の正常な発達が阻害される病気です。
柔らかくなった骨が変形しやすくなり、症状が進行すると四肢の異常による歩行困難顎が変形して餌を食べられなくなることもあります。

特に成長期のベビー~ヤングサイズの個体がかかりやすいため、餌にカルシウムパウダーをまぶすなど意識的にカルシウムを摂取させましょう
ビタミンD3も骨の形成に有用なので、カルシウムと一緒に摂取できるサプリメントを使用するのも良い方法です。

くる病を発症してしまったら、動物病院でカルシウム注射などの治療を行います

マウスロット

マウスロットは口内炎の一種で、口の中に炎症や潰瘍ができる病気です。

ストレスや免疫力の低下による細菌感染が主な原因とされており、口を開けたまま閉じない、よだれが出る、餌を食べないといった症状が見られるのが一般的。
治療には抗生物質の投与が必要なため、心当たりがあるときは動物病院を受診してください。

マウスロットの予防としては、ケージを清潔に保ちストレスを減らす環境づくりが有効です。
また、給餌の時に口の中を傷つけてしまうとそこから感染する恐れがあるため、丸みのあるピンセットを使用するのも良い方法でしょう。

クリプトスポリジウム

クリプトスポリジウムは寄生虫による感染症で、下痢や食欲不振、急激な体重減少を引き起こします。
現在治療法が確立されておらず、発症した場合は薬や強制的な給餌での対処療法を行いますが、致死率が非常に高い厄介な病気です

レオパ同士では水や餌、接触による経口感染で広がっていくため、感染が疑われる場合は、他の個体との接触を避けてすぐに動物病院で検査を受けてください。

ケージや器具の使い回しも感染経路になるため、複数飼育している場合は特に注意が必要です。
衛生管理を徹底し、感染リスクを最小限に抑えましょう。

また、新しい個体を迎えるときは信頼できるショップやブリーダーから購入し、検便を済ませておくと安心です。

レオパのケージ設置場所について

レオパは順応性が高い生き物で人間の生活音や環境にも慣れてくれるため、ゲージの設置場所にそこまで神経質になる必要はありません
もちろん程よく静かな場所の方が落ち着きやすいですが、人のいない部屋よりは適度にコミュニケーションを取れるリビングなどの方が、愛着を持ってお世話できるでしょう。

ただし、ゲージ内の温度や湿度に大きく影響する、直射日光やエアコンの風が当たる場所には注意してください。温度変化が激しい窓際は避けて、室内の安定した場所を選ぶと良いです。

また、急激な環境変化はストレスになるため、新しくレオパを連れ帰ったら1~2週間は静かな環境で過ごさせてあげながら少しずつ活動的な場所に慣らしていくといった工夫をすると、飼育がスムーズに進みます。

適切なお世話でレオパを長生きさせよう

丈夫で飼育がしやすいレオパは、大切に育てれば10年以上長生きしてくれるポテンシャルを秘めています。

長期飼育は難しそうに感じるかもしれませんが、特別なことは必要ありません
日々の観察や温度管理、給餌、清掃といった日常のお世話を丁寧に行うことで、健康を維持しやすくなるでしょう。

特に温度と湿度の管理は爬虫類飼育の基本で、餌食いや消化、脱皮に直結します。温湿度計でこまめにチェックし、季節ごとにこまめに調整することが重要です。

もちろん寿命には個体差がありますが、大切にお世話をしていれば、きっとレオパは飼育者の気持ちに応えてくれます
せっかく巡り合った一匹とぜひ、じっくり向き合ってみてください。

まとめ:レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の飼い方!特徴や種類、掃除、病気、ケージの設置場所

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)は、つぶらな瞳と愛らしい仕草で多くの人を魅了する爬虫類です。

飼育がしやすいことから爬虫類の入門種として親しまれていますが、健康に長生きさせるには基本的な飼育ポイントを押さえておく必要があります。
ぜひ、この記事でご紹介した飼育に必要な機材や給餌方法、温度・湿度の管理法などを参考に、レオパに適した環境を整えてあげてください。

レオパには黄色、オレンジ、黒、白など多彩なモルフがあり、それぞれに違った魅力があります。多様な種類からお気に入りの一匹を見つけるのも楽しいです。
また成長とともに体色や模様が変化していく様子を見られるのも、醍醐味でしょう。

日々の観察と丁寧なケアを続けることで、レオパとの充実した暮らしを長く楽しめます。ぜひレオパと楽しい生活を送ってください。