バータイプソラリウムとは!爬虫類用のバータイプUV照明!メリットなども解説

ゼンスイ株式会社の『バータイプソラリウム』は「ケージ内を均一に照らせるコスパのいいUV照明があったら・・」という爬虫類飼育者のご要望をかたちにしたような、まったく新しいUVLED照明です。

一部の夜行性種を除いて、爬虫類の飼育に、UV照明はなくてはならない存在で、特にUVBと呼ばれる波長の紫外線は、爬虫類が体内でビタミンD3を合成し、カルシウムの吸収を助けるために必須と言えます。

しかし、電球型のUVランプは強力にUVを照射できますが範囲が狭く、ケージ内の一部しか照らせず、広いケージではややパワー不足を感じることもありました。
蛍光灯タイプのUVライトは広い範囲を照らせるものの、紫外線の強度が弱かったり時間とともに劣化して交換が必要になったりします。

こうした課題を解決する新しい照明として登場したのが「バータイプソラリウム」です。

バータイプソラリウムとは?

ゼンスイ バータイプソラリウムUVLED 200(長さ20㎝)出力調整可能、タイマー機能付き

バータイプソラリウムとは、その名の通り棒状の細長い形をした、UVLEDライトです。
薄く細長いバー本体に複数のUVLEDが並んでおり、ケージの上部に設置すると、広範囲に均一な紫外線を供給することができます。

従来のスポットライト型UVと比べると、一点集中型ではなく広範囲に照射できるため効率が良いです。
また、蛍光灯タイプよりも省エネで寿命が長く、紫外線出力も安定しています。

専用コントローラーの出力調整機能のおかげで、飼育している爬虫類の種類や生態に合わせて、照射量を変えられるため幅広い生体に使用可能です。

さらに、大きな特徴として自分で別売りの基盤に交換できることが挙げられます。

LEDは寿命が近づくと突然出力が弱まることがありますが、バータイプソラリウムは基盤を簡単に交換できるので、安心して継続使用ができます
頑丈に作られている本体を無駄にすることもなく、ゴミの廃棄量も減るので一石二鳥です。

ケージ全体に太陽光に近い光と紫外線を行き渡らせられるパワーと、エコな側面ももつ次世代のUV照明と言えるでしょう。

バータイプソラリウムのメリットとデメリット


画期的な爬虫類用照明であるバータイプソラリウムのメリット・デメリットをご紹介しましょう。

メリット!ケージ全体を照らしやすい

  • ケージ全体を照らしやすい
  • 設置しやすい
  • 長寿命・省エネ

横に長いためケージ全体をカバーできる照射範囲が魅力的です。
ケージの隅々まで均等に紫外線を行き渡らせやすく、生体が移動しても常に適切なUVを浴びせられるといった画期的な製品でしょう。

さらに、薄型・軽量なのでケージ内でかさばらず、比較的自由なレイアウトが可能になることも、さまざまな生体のケージに合わせやすく、人気のポイントです。
直感的に配置できるので設置ハードルが低く、初心者も扱いやすいといえます。

そして紫外線量が半減するまでの目安は、約5,000〜7,000時間と非常に長持ちです。

また消費電力も低めで、従来の紫外線ライトに比べ電気代を抑えられます。
例えば他のUVライトが20~30Wなのに対し、バータイプソラリウムは20cmサイズなら8ワット、70cmサイズでも22ワット程度のため電気代を大幅に節約することも可能です。

さらに発熱が少ないため、ケージ内の保温管理に影響を与えにくく、生体がライトに近づいても火傷しにくいという安全面でのメリットもあります。

デメリット!やや高価

  • 初期費用がやや高い
  • 設置時の向き・角度調整が必要

画期的な製品ですが、それゆえ従来型のUVランプや蛍光灯に比べて価格がやや高めです。
一般的な紫外線ライトが数千円程度で購入できるのに対し、バータイプソラリウムはサイズにもよりますが1万円前後するため、初期費用が大きくなりがちです。

しかし、消費電力が少なくランニングコストが安いことと、交換頻度の少なさで元はとりやすいといえます。

また、ケージの形状や大きさによっては、バータイプライトの取り付け位置や角度を工夫する必要があります。
真上から照らす場合、ケージが深いと底部まで光が届きにくいこともあるため、コントローラーで照度を調整して生体に十分なUVが当たるようにすること必要です。

また、ケージの蓋や金網越しに設置する際には、紫外線が遮られない位置に配置するなど若干の調整を行う必要があるでしょう。

ゼンスイのバータイプソラリウム3種類を紹介

ゼンスイの「バータイプソラリウムUV LED」シリーズは2024年11月に発売したばかりですが、すでに飼育者の間で話題になるなど、人気製品として注目されています。
主に3種類20cm・40cm・70cmあり、飼育している生体やケージの大きさに合わせて選べます。

ここでは各モデルの特徴をご紹介します。

ゼンスイ バータイプソラリウムUV LED 200

ゼンスイ バータイプソラリウムUVLED 200(長さ20㎝)出力調整可能、タイマー機能付き

全長約20cmほどのもっともコンパクトな機種です。
小型ケージ向けに設計されており、目安として横幅25〜40cm程度のケージに適しています。

重量も約160gと軽量で、付属のマウントパーツでフタやケージ上部に簡単に取り付けできるので、さまざまなケージに使用しやすいでしょう。
消費電力は約8Wと低コストですが、パワフルにUVを照射し付属のコントローラーでしっかりと管理することが可能です。

1ヵ月の電気代は1日約8時間照射として約48円ほど。

ヤモリや小型トカゲ、小型のリクガメなどにおすすめな機種です。

ゼンスイ バータイプソラリウムUV LED 400

ゼンスイ バータイプソラリウムUVLED 400(長さ40㎝)出力調整可能、タイマー機能付き

全長約40cmの機種で、横幅45〜60cm程度の中型ケージに対応しています。
重量は約300g、消費電力は約12Wとなっており、200に比べて照射範囲が広くより強力にUVを照射します。

フトアゴヒゲトカゲやハコガメなど中型の爬虫類を飼育している場合におすすめのサイズです。

1ヵ月の電気代は1日約8時間照射として約84円ほど。

明るさとUV量のバランスが良く、生体を健康的に日光浴させることができます。

ゼンスイ バータイプソラリウムUV LED 700

ゼンスイ バータイプソラリウムUVLED 700(長さ70㎝)出力調整可能、タイマー機能付き

全長約70cmにおよび、現時点での最大サイズです。
横幅75〜90cmクラスの大型ケージでも、一本で紫外線を行き渡らせることができます。

重量は約500g、消費電力は約22Wとシリーズ中では最大ですが、そのぶんケージ内の隅々まで明るく照らして均一なUV環境を実現します。
1ヵ月の電気代は1日約8時間照射として約132円ほど。

大型のリクガメやイグアナ、大型のヘビなどの大型爬虫類の飼育に向いており、複数のUVライトを設置せずともこれ一本で補えるケースが多いでしょう。

大型ケージでも日陰を作りにくく、飼育環境全体を明るく保てるのが強みで、十分な日光浴を行うことが可能です。

まとめ:バータイプソラリウムとは!爬虫類用のバータイプUV照明!メリットなども解説

ゼンスイのバータイプソラリウムシリーズは、小型から大型ケージまでカバーするサイズ展開で、さまざまな生体に対応できる画期的なUV照明です。

爬虫類の健康維持には紫外線ライトが不可欠ですが、ケージ内をレイアウトすると均一に照射できないことが悩みのタネでした。
バータイプソラリウム、そうした悩みを解決できる魅力的な機種です。

爬虫類の体長やケージサイズに合わせられる選びやすさも魅力です。
UV照明でお悩みの場合はぜひ、バータイプソラリウムもご検討ください。