生き物を飼うとすぐに仲良くなりたくて、ついつい触れ合ってしまいたくなりますよね。
しかし、生き物の立場から考えてみると、お世話をしてくれる人や環境がいきなり変わってしまうので、不安でいっぱいなはず。自分の落ち着ける場所を見付けるまでは、飼い主の手や物音が怖くて警戒心が強くなってしまいます。
これは犬や猫、ハムスターなど一般的なペットに限らず、爬虫類なども同じです。
そこで今回は、爬虫類をお迎えした当日にするべきことや控えた方が良いこと、正しい接し方などについてわかりやすく解説していきます。
爬虫類をお迎えしたら!当日編
生き物をお迎えするときって、かなり緊張しますよね。
特に冬場に購入したときなんかは、寒さで体力を消耗していないか?酸欠になっていないか?移動中の振動がストレスになっていないか?など、とっても心配になります。
そしてそれは、爬虫類も同じです。
どんな飼い主さんだろう?新しいお家は居心地が良いかな?などと不安に思っているはず。
そんな爬虫類の緊張をといてはやく慣れてもらうために、わたしたち飼い主がお迎え当日にするべきことをご紹介いたします。
はじめは無理に触らない・覗かない
はやく仲良くなりたいがためについ触りたくなりますが、お迎え当日はグッと我慢。
用意したケージに爬虫類を移したら、無理に触らずそっとしておいてやりましょう。
カメレオンなど一部の種類を除くと、爬虫類の視力は人間と比べてかなり劣ります。
その分まわりの気配やニオイを感じ取る力に優れているので、慣れない人間に見つめられたり触られたりすると、「敵」だと思って余計に警戒心が強くなってしまうのです。
まずはお互い心を落ち着かせるためにも、ケージから少し離れて見守る程度にしておきましょう。
餌はいきなり与えない
お迎えしたばかりの爬虫類はかなり警戒心が強く、緊張もしています。
その状態で餌を与えても消化不良や吐き戻しを起こしてしまったり、そもそも餌を警戒して近付かないことが多いのです。
健康な状態であれば、リクガメは3日間程度、ヤモリやヘビであれば1週間程度は餌を与えなくても普通に生活できます。
お迎え当日はいきなり餌を与えず、ゆっくりと休ませてあげましょう。
購入するショップの方に、お店で最後に餌を食べた日やいつから給餌を開始したら良いのか聞いておくのも良いですね。
水はしっかり用意しておこう
爬虫類はしばらく餌を与えなくても生活できるとお伝えしましたが、飲み水は必要です。
カルキ抜きなどはしなくても大丈夫なので、水入れに常温(25~30℃)の水を入れてケージに置いておきましょう。
水を認識していないようであれば、ケージの壁面に霧吹きをして水滴を舐めさせる方法もあります。霧吹きの水が直接生体にかかると驚かせてしまいますので、注意してくださいね。
爬虫類はまわりに人の気配が無くなるとケージ内を動き回るようになりますので、そのときに水入れの存在に気付いてもらえるはずです。
シェルターは初めからあると良い
シェルターとは隠れ家のこと。
爬虫類にとってシェルターは身を隠して安心できるのと同時に、体温維持にも役立ちます。
体がすっぽりと収まるような、サイズの合ったシェルターを用意しましょう。
市販のものから選んでも良いですし、植木鉢やタッパーを使って自作する方も大勢いらっしゃいます。
生体を購入するショップではシェルターも販売していることが多いので、実際のサイズを見比べながら選んでみるのもおすすめです。
静かに明かりを落としておく
水入れやシェルターを用意してお迎えした爬虫類をケージに移したら、部屋の明かりを静かに落としておきましょう。
ケージ内が暗くなるように、布などをかぶせてやるのも良いですね。空気穴をふさがないように注意してください。
爬虫類は周囲が暗くなり物音がしなくなると、「まわりに外敵がいなくなった」と認識します。
ケージの中は安心して過ごせることを覚えてもらうために、お迎え当日は部屋の明かりをなるべく早く落として、そっとしておきましょう。
お迎えして1週間たったら
お迎えしてから1週間ほど経過すると、爬虫類の警戒心は徐々に薄れてケージ内の環境にだんだんと慣れてきます。
しかし、まだまだ油断は禁物。
ここからはお迎えしたばかりの爬虫類に対する、正しい接し方について解説していきます。
餌は少しずつ!無理に食べさせない
お迎えから1週間ほど経過したら、餌を与えてやりましょう。
ショップで管理されていたときと同じ餌を与えると、大体はスムーズに食べてもらえます。
餌を与えてもなかなか口を付けない場合は、どうやらまだ緊張していて警戒をといてない様子。
このようなときは浅い小皿やフィーディングディッシュに餌を乗せて、離れた場所から見守ってやりましょう。
餌の量や給餌間隔は生体によってバラバラなので、これらもショップの方に聞いておくのがおすすめです。
ハンドリングは控えよう
ハンドリングは、飼い主が爬虫類に対して行なえる最大のスキンシップ。
「いつかは爬虫類を飼育してハンドリングしてみたい!」と考えている方も多いはずです。
はやる気持ちもわかります。しかし、ここはもう少し我慢しましょう。
お迎えしてから1週間後の爬虫類は、ようやくケージの環境に慣れてきたころ。
そこでいきなり人間の大きな手に触られると、お迎えしたばかりのころの警戒心や緊張感を再びよみがえらせてしまう可能性があるのです。
飼育を始めてから1週間ともなると、糞の掃除や床材の取り替えなどで爬虫類に触れるタイミングがあるかと思います。
まずは短時間だけ触れることで人間の手に慣れてもらい、本格的なハンドリングはお迎えから1ヶ月ほど経ってから挑戦してみましょう。
爬虫類を飼ったら最後まで大切に!
多くの爬虫類たちは人間よりもずっと小さな体で、飼い主に慣れようと必死に努力してくれています。
生き物を飼うということはそんな彼らの命を預かり、託されたということなのです。
爬虫類の寿命は5年以上、中には30~40年も生きる種類も存在します。
そのため、途中で飼育が困難になってしまう可能性が無いとは言い切れません。
飼い主やそのご家族の都合など、やむを得ない事情もあることでしょう。
ですが、託されたその命をどうか最後まで、できる限り大切にしてあげてください。
まとめ:爬虫類を購入したら!正しい扱い方・接し方をお迎え当日から解説します!
爬虫類をお迎えした当日は無理に触ったり覗いたりせず、飲み水とシェルターを用意してそっとしておきましょう。
徐々に警戒心や緊張が薄れて、飼育環境に慣れてもらえるはずです。
お迎えから1週間ほど経過したら餌を与えて、少しずつ触れ合ってみてくださいね。
爬虫類の中でも人気のヒョウモントカゲモドキやコーンスネーク、リクガメの飼い方について解説した記事もありますので、飼育を考えている方は是非お役立てください。
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