ヘビはお風呂に入れたほうがいい?!温浴のメリットと方法を解説です!

皆さんは飼っているヘビを温浴させたことはありますか?

ヘビのうろこには汚れを弾く油膜のような成分が付いているため、基本的には体が汚れることはありません。
しかし、ヘビを温浴させるとダニを落とせたり便秘が解消されたりするため、定期的に温浴させているという方は結構多いようです。

今回はそんなヘビの温浴について、メリットや具体的な方法を解説していきます。
ヘビに対する温浴は絶対に必要というわけではありませんが、脱皮不全や便秘などで悩んでいる場合はひとつの解決策として参考にしてみてくださいね。

ヘビの温浴とは

ヘビの温浴とは、人肌程度のお湯の中に数分浸からせる行為のことを指します。
つまりお風呂に入れるようなイメージですが、わたしたち人間のように石鹸で体を洗うようなことはしません

温浴の目的としては、主に脱皮不全の解消免疫力の向上のために行ないます。

これは個人的な話ですが、わたしの飼育しているセイブシシバナヘビは排泄したばかりの糞の上を悠然と動き回り体もケージも糞だらけにしてしまうことが結構あるので(シシバナヘビあるあるらしいです…)、そのようなときに糞の臭いを取るために温浴させることもあります。

温浴の頻度は月に1回程度で十分で、ヘビが脱皮する周期に合わせてその都度温浴させているという方も多いです。

ヘビを温浴させるメリット

ヘビを温浴させるメリットは、主に以下の4つです。

  • 脱皮の補助になる
  • ダニを落とせる
  • 消化を促せる
  • 代謝が良くなる

ひとつずつ解説していきますので、よく確認しておきましょう。

脱皮の補助になる

ヘビを飼育する際の悩みとしてもよく挙げられる、脱皮不全
これは体調不良やストレスなどが要因することもありますが、主な原因はケージやヘビの体が乾燥状態にあることです。

この脱皮不全を予防するのには、温浴が効果的です。

ヘビは健康な状態であれば毎回同じような周期で脱皮をするので、脱皮の時期が近付いてきたら温浴をして脱皮不全を防ぎましょう。
脱皮周期が把握しきれない場合は、脱皮の兆候でもある目の白濁が見られてからでも構いません。

また、温浴は脱皮不全によって体に残ってしまった脱皮殻を取り除くのにも役立ちます。
もし脱皮をきちんと行なえてないような場合は速やかに温浴を実施して、残った脱皮殻を手でゆっくりと脱がせてやりましょう。

ダニを落とせる

使用している床材や飼育環境にもよりますが、ヘビの体にダニが付いてしまうことがまれにあります。
ヘビに付着したダニはうろこのすき間に潜り込んで寄生し、放置すると感染症などを引き起こすこともあるので注意が必要です。

もしヘビの体にダニが付いているのを発見したら、飼育ケージを隅々まで洗浄してヘビに温浴させましょう
ダニは水中で溺死するため、温浴させることで体についたダニを落とすことができます。

ただし、体やうろこの大きなヘビは温浴だけでダニを落とし切るのは難しいです。
温浴だけで十分な効果を得られないと感じたときは、スネークレスキューなどヘビ用のダニ駆除剤を使ったり動物病院に連れて診てもらうことをおすすめします。

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消化を促せる

飼育下のヘビは野生下と比べると運動する機会が少ないため、便秘や消化不良による拒食を引き起こすことがあります。
このようなとき温浴で消化を促してやると、スムーズに排便して拒食から立ち直ることがあるのです。

これは温浴により体が温められて腸の活動が活発になったり、水圧によるマッサージ効果によるものと考えられています。
ヘビはその性質上、尿酸のかたまりが総排泄腔を詰まらせて便秘してしまう傾向があるため、4週間を超えて排便がない場合は温浴させて様子を見ましょう

ヘビの便秘を解消するには、ケージ内の温度や湿度を少し高くしてやることも大切です。

代謝が良くなる

ヘビの温浴には代謝の活性化といった効果も期待できます。
これは、わたしたちがお風呂に浸かると体が温められて代謝が良くなるのと、同じような理由です。

ヘビの代謝が活性化すると腸内環境が正常化し便秘や消化不良が改善されるほか、免疫力が高まり病気に対する抵抗力が向上します。
つまり温浴は、病気の予防としても効果的だと言えます。

ただし注意しなければならないのが、すでに病気が悪化していたり体力が落ち込んでいるヘビに対する温浴です。
温浴は多少なりとも体力を消費させる行為のため、弱っているヘビに対して行なうのはむしろ逆効果。ヘビに残ったわずかな体力を奪ってしまうことにもなりかねないので、あくまでも病気の予防策として温浴を取り入れましょう

ヘビを温浴させる方法

それでは、ヘビを温浴させる具体的な方法について解説していきます。

シャワーは厳禁!ゆっくり入浴させよう

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ヘビを温浴をさせる際に気をつけたいのが、シャワーなどの刺激です。
流水が体に当たると驚いて逃げ出そうと暴れることがあるため、あらかじめ適度な容器に人肌程度(30~35℃)のぬるま湯をはり、その中にヘビをそっと入れてやりましょう。

容器の大きさはヘビのサイズによって変わりますが、全身が十分に浸かる広さのプラケースを使用する方が多いです
脱走を防ぐため、フタがきちんと閉まるものを用意しましょう

水の深さは胴体が浸かる程度、つまり2~4cmくらいにしておきます。
あまり深いとヘビが溺れてしまいますので注意してくださいね。

時間としては1回の温浴で5~10分程度が目安です。
途中でお湯の温度を調節しながら温浴させて、終了後は暖かくしたケージ内に静かに戻してやりましょう。

脱皮の周期で行うと効果的

ヘビは1~2ヶ月に1度の周期で脱皮をする種類が多いため、その周期に合わせて温浴させると、スムーズな脱皮が促されて効果的なようです。
ただし何日も連続で温浴させたり長時間お湯に浸からせるのはヘビにとってかなりのストレスを与えてしまうため、適度な頻度・時間で行ないましょう。

基本的には月1~2回が目安です。
ダニを落としたり便秘の解消が目的である場合は3~4日連続で温浴させるのが効果的ですが、それ以上続けるのはやめておきましょう

また、ヘビが明らかに嫌がるそぶりを見せる場合は、温浴を控えておくのが無難です

まとめ:ヘビはお風呂に入れたほうがいい?!温浴のメリットと方法を解説です!

ヘビの温浴には脱皮不全の予防や便秘の解消といった効果が期待できます。
ただし温浴はヘビにとって絶対に必要というわけではないので、嫌がるようなそぶりを見せた場合は控えておきましょう。

温浴させる頻度は月に1~2回、30~35℃のお湯に5分ほど浸からせておくのがおすすめの方法です。
適切な頻度・時間を守って行なう温浴はヘビにとってメリットがたくさんあるので、是非試してみてくださいね。