ヘビの脱皮について!上手く脱皮させる方法・抜け殻の活用法と注意点!

皆さんはヘビの抜け殻を見たことはありますか?

ヘビに限らず爬虫類は定期的に脱皮を繰り返すことで体を清潔に保ち、大きく成長していきます。
しかし、脱皮は失敗すると最悪の場合は命に関わるなど、危険のともなうイベントであるのも事実です

そこで今回は、飼育しているヘビがうまく脱皮できるような対策方法や、万が一失敗して脱皮不全になってしまった場合の対処法などについて詳しく解説していきます。

記事の後半では抜け殻の活用法などもご紹介してますので、是非参考にしてくださいね。

ヘビの脱皮は重要イベント!

動物の細胞は日々生まれ変わります。
わたしたち人間はお風呂に入るので気付きにくいですが、古くなった皮膚の細胞は垢(あか)となって毎日のように剥がれ落ちているのです。

一方、ヘビなどの爬虫類は古い細胞をまとめて剥がす性質を持ち、これを脱皮と呼んでいます。
生活している環境にもよりますが、ヘビが脱皮をする頻度は2~3ヶ月に1度ほど
幼体の頃や代謝の良くなる夏場は脱皮の間隔が狭まり、大人になると頻度が低下する傾向にあります。

ヘビの脱皮は古い細胞を脱ぎ捨てて皮膚を清潔に保つ意味合いもありますが、体を成長させるために必要不可欠なイベントです
脱皮に失敗して古い脱皮殻がいつまでも体に付着していると、その部分だけ成長できずに壊死してしまったり、命に関わることも少なくありません

飼育しているヘビの健康を保つためには、うまく脱皮できるような環境づくりをすることが大切です。

ヘビをうまく脱皮させる方法

ヘビの脱皮を成功させるカギを握るのが、飼育環境の湿度です。
まずは脱皮に適した湿度や、脱皮不全になってしまった場合の対処法について解説していきます。

湿度・湿り気を保つ

ヘビはケージ内の湿度を少し高くすると、きれいに脱皮しやすくなります。
目安としては60~70%の湿度を保つのがおすすめです。

しかし、もともと湿地帯に生息しているヘビなら特に問題ありませんが、乾燥地帯に生息しているヘビを常に湿度が高いケージで飼育すると、病気をわずらってしまうことがあります
乾燥地帯に生息するヘビを飼育している場合は、脱皮の兆候が見えたらケージ内の湿度を高くしてあげましょう。

ヘビは脱皮が近付くと目が白濁し、体も全体的に白っぽくなります。
そこから大体5~7日程度で脱皮が始まるので、この期間はいつもよりこまめに湿度を確認し、60%を下回りそうな場合は霧吹きなどでケージ内を湿らせましょう。
水分を含ませたミズゴケなどをケージの隅に置いておくのも良いですね。
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脱皮不全になったら

どんなに手を尽くしても、脱皮不全になってしまう場合もあります。
脱皮不全になるとその部分が壊死してしまうので、体に付いたままの脱皮殻をすぐに取り除きましょう

ここでは脱皮補助剤を使う方法と、飼い主が剥いてやる方法をそれぞれご紹介します。

脱皮補助剤を使う

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まずは市販の脱皮補助剤を使った方法をご紹介します。

  1. 脱皮不全のヘビに脱皮補助剤を直接スプレーします。
  2. からだ全体が湿ってきたら、指先で優しく塗り込みます。
  3. 2~3日おきに繰り返すと、ヘビが自力で脱ぎ残した皮を脱ぎ始めます。

使い方は以上です。
脱皮不全が解消されたら、1ヶ月に1度スプレーして脱皮不全を予防しましょう。
ご紹介した商品はヘビの目にかかったり舐めたりしても無害なタイプなのでおすすめです。

ぬるま湯にいれて剥いてやる

続いて、ぬるま湯を使った脱皮不全の解消方法をご紹介します。

  1. ケージの中にヘビの背中が浸かる程度のぬるま湯(30℃程度)を張ります。
  2. ぬるま湯の中に静かにヘビを入れ、フタを閉じて20分放置します。
  3. お湯が冷えたら足し湯をするか、パネルヒーターを敷きましょう。
  4. 20分後、ふやけてきた脱皮殻を手で優しく剥いてやりましょう。

最初はお湯に驚いて暴れることもありますが、しばらくすると落ち着いてきます。
ぬるま湯に浸けている間は目を離さないように注意しましょう。

抜け殻の活用法

ヘビの中には脱いだ脱皮殻を食べてしまう生体もいますので、もし脱皮殻を保管しておきたい場合は早めに回収しましょう。
ただし脱皮を終えた直後はかなり神経質になるので、ヘビがこちらを警戒しているようであればそっとしておいたほうが無難です

ここからは脱皮殻がうまく回収できた場合の活用方法についてご紹介していきます。

ヘビの抜け殻は縁起物!

ヘビの抜け殻は金運長寿子宝の象徴とされ、古くから親しまれてきました。
ここはご利益にあやかって、ヘビの抜け殻を大切に保管してみてはいかがでしょうか?

抜け殻の一部を切り取ってお財布に入れておいたり、きれいに脱皮した場合は一本まるごと額縁に入れて保存するのも良いですね。
額縁に入れたヘビの抜け殻は、玄関や西の方角に飾ると金運がアップするみたいですよ。

抜け殻を活用する場合は殺菌しよう

飼育しているヘビの抜け殻にもサルモネラ菌などが付着している場合があるため、抜け殻はすぐに保管するのではなく、きちんと殺菌処理をしましょう。
殺菌の手順をご紹介していきます。

  1. 適度なサイズの桶にぬるま湯を張り、食器用洗剤を数滴垂らして混ぜます。
  2. 抜け殻を浸し、柔らかくなるまで放置します。
  3. 抜け殻のシワを少しずつ伸ばし、優しくもみ洗いします。
  4. 汚れが浮いてきたらお湯を取り替えて、最後に軽くすすぎます。
  5. ラップを敷いた板の上に置いて、自然乾燥させます。

形がうまく残っている場合、口の部分からドライヤーの風を送ると立体的に乾燥させることができます。是非試してみてくださいね。

糞が付着している場合はいさぎよく処分しよう

ヘビは脱皮前になると消化器官の活動をストップさせてあまり動かず、脱皮のための体力を温存するようになります。
その結果脱皮と同時に排泄する確率が高くなり、脱皮殻に糞が付着することも少なくありません。

ちょっともったいない気もしますが臭いも残り衛生的に良くないので、糞が付着している脱皮殻はいさぎよく処分しましょう

まとめ:ヘビの脱皮について!上手く脱皮させる方法・抜け殻の活用法と注意点!

ヘビにとって脱皮は一大イベント。
失敗すると命に関わることもあるため、うまく脱皮できるような環境づくりが重要となります。
脱皮の兆候が見えたら湿度を高めに設定して、そっと見守りましょう。

ヘビの抜け殻は縁起物なので、殺菌して保管しておくのも良いですね。
きれいな脱皮殻を真っすぐ伸ばして保存しておけば、成長記録としても楽しめます。

脱皮不全を何度も起こすようであれば、飼育環境を見直してみるべきかもしれません。
ヘビが病気を抱えているケースも考えられるため、爬虫類を診てもらえる動物病院への受診もおすすめします。

ヘビがかかりやすい病気についてまとめた記事もあるので、是非お役立てくださいね。

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