床材はヘビをはじめ、爬虫類飼育のうえで非常に大切なアイテムです。
ケージに敷き詰める床材は、飼育環境の衛生面だけでなく湿度にも影響を与えるため、生体の健康を左右する要素です!
飼育初心者からおすすめできる、ヤシガラやアスペン(広葉樹チップ)などの床材の人気種や、ペットシーツなどの床材アイテム8選ご紹介します。
また、床材の交換頻度や、捨て方、ヘビの命を危険にさらしてしまう『床材の誤飲』についても触れていきます!
ヘビ飼育用床材の主な素材・特徴
ヘビの床材に使用する素材は、滑らかな身体を傷つけないように、尖りすぎていないものが多いです。
まずは、人気の素材と特徴を見ていきましょう。
ヤシガラ
脱臭と保湿効果抜群の床材です。使用されている方も多いです。
多湿の環境を好む生体にもってこいの床材ですが、湿らせなければ、乾燥を好む生体にも使用できます!
誤って食べてしまっても、植物由来のため比較的安心できる床材です。
湿度を高めすぎるとダニが沸きやすいのですのがデメリットです。
アスペン(広葉樹チップ)
ウッドチップの中でも、広葉樹のチップのことをアスペンと呼びます。
いわゆる粗目の木くずのようなもので、やや値は張りますがフレーク状の為、汚れた部分だけを掬って取り替える応急処置ができます。
デメリットとしては、これはフレークタイプすべてに言えるのですが、ヘビが潜って姿を見せてくれないことがあります!
また、後述しますが、誤飲のし過ぎによる腸閉塞に気を付ける必要があります。
シート(ペットシーツ・新聞紙・キッチンペーパー)
ペットシーツや新聞紙、キッチンペーパーは優秀な床材です。
シート状なので交換がとにかく簡単です。尿などをしても、すぐに取り換えられるため、とても衛生的です。菌がはびこる心配がほとんどないです。
ただ、シートの下に潜ってしまったりすることがあるため、しっかり端を強めのクリップで留めるなどの対策が必要です。
ヘビを観賞しやすいですが、常にヘビがライトに当たっている状態のため、低温火傷(滅多にないですが…)に気を付けなくてはならないのと、見た目が物足りないのがデメリットですね。
水苔(ミズゴケ)
非常に柔らかく、フカフカの床材です。
保湿力は最高ですが、そのため尿なども溜め込んでしてしまうため、毎日~2日程度の頻繁な入換えが必要です。
カビが生えないように注意すれば、最も優しい床材ですので、ベビーの育成や産卵床にも使えます。
ちなみに、園芸用のものでも問題なく使用できますよ。
サンド(デザートサンドなど)
乾燥地帯のヘビを飼育するのに向いた床材です。
保温効果が高く、エキゾチックなカラーでヘビを際立たせてくれます。ケージをかっこよく演出したい場合にはサンドがおすすめです。
角が粗目のものと丸めのものがあるので、生体にあうかや、好みで選びましょう。
ヘビ飼育におすすめの床材8選!
ヘビにおすすめの床材商品です。
定番から海外で人気のアイテムまでご紹介します!
ミタニ ハスクチップ
アク抜きしたヤシの実(ヤシガラ)を細かくした床材です。
保水性に優れており、湿らせて使用できるため、湿度を好む生体と乾燥を好む生体両方に使用できます。
粒はやや大きめです。
価格がそれほど高くなく、コスパが良いのがうれしいですね。
ポゴナ・クラブ パームマット
ヤシの実を繊維状に細かく粉砕した床材です。
こちらも保湿力があるため、好湿系と乾燥系の両タイプに使用できます。
かなり細かくなっているため、誤飲した際の危険性が抑えられています!
ZOOMED アスペンスネークベッディング
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海外で人気があるフレークタイプの床材です。
ヤシの実のものより色合いが明るいため、フンや尿をすぐに見つけることができます。
アスペンは針葉樹系よりも安全度が高く、近年人気を集めている床材です。
床材のなかでもアスペンは誤飲しやすいですが、こちらは非常に細かいため誤飲時の危険性を抑えられています。
ZOOMED フォレストフロア
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ヒノキの皮を粉砕した床材です。
湿度をとても保ちやすく、好湿系のヘビにおすすめです!
サイズ感は中目程度で、さまざまなサイズの生体に使いやすいです。
水苔
水苔は必要と考える方と不要と考える方がいます。
その理由として、非常に保湿性が高いことがあげられます。
保湿性が高い=尿をすぐに吸収してしまうため、悪くなりやすいのです。
しかし、ヘビは多かれ少なかれ湿度を必要としますから(特に脱皮の時など)そんなときは補助として水苔を使用すると効果的です!
ジクラ 爬虫類専用万能ヤシガラマット 細目
長い繊維を取り除いたフカフカ度の高い床材で、アク抜きしたヤシガラを使用しています。
圧縮してパッケージングされているため、ストック時に場所をとりません。
とてもフカフカしているため、保湿度も高いです。もちろん、湿らせなければ乾燥系にも使用できます。
カミハタ ナミブサンド
乾燥系ヘビ向けの床材です。
ナミブ砂漠の砂を使用している、角が丸いパウダー状のサンドです。
色がとても美しくケージを演出する場合に特におすすめです!
アイリスオーヤマ ペットシーツ 厚型
すぐに交換できるペットシーツは飼育ケージの衛生をしっかり保つことができます。
お買い得なものも多いので、コストもそれほどかからないのが魅力です!
シーツは生体のサイズにもよりますが、念のため厚型をおすすめします。
ヘビの床材を交換する頻度
ヘビが糞尿をしたら、全交換が基本です!
つまり、1~3日に一度(ヘビが糞尿をするペース)、週2~3回程度は交換するのがベストと言えます。
フレークタイプの床材なら、汚れた部分だけを取り除くこともできますが、本来は全交換が望ましいです。
なぜこんなに頻繁なのかというと、ヘビをはじめ爬虫類は閉鎖空間で飼育されますから、汚れや菌によるストレスを受けやすい傾向にあるからです。
人間も、汚い部屋にずっといたら気分が悪くなってしまいますよね。
しかしそうなると床材のコストが気になります。高級なものだと、結構な金額になるのでその点を踏まえて床材を選んでも良いですね。
ちなみに、一番安いのは新聞紙です。使えるのは新聞をとっている方の限定になってしまいますが、インクも大豆由来のものを使用しているため安心です。
見た目が少しイマイチになってしまうのが難点ですが、なかなか優れた床材ですよ!
交換した床材の廃棄方法
交換した床材ですが、素材がウッドチップやシートの場合は、燃えるゴミで捨てます。
サンドの場合は、自治体によって異なりますが燃えないゴミで捨てます。
地域によっては燃えるゴミで回収している場合もありますので、捨てる際にご確認くださいね。
床材の誤飲に注意!腸閉塞を防ごう
底砂選びで重要なポイントとなるのが、ヘビが誤飲しても大丈夫か?という点です。
エサを食べる時などにどうしても少量の床材を飲み込んでしまうことがあります。床材は天然成分が良い、とよく言われるのはそのためです。食べても安心ですからね。
しかし、これが厄介で、体内に蓄積しすぎると腸閉塞をおこしてしまいます。
爬虫類飼育において、なかなか重大な問題です。
なるべく細かい床材を使うことで誤飲時のダメージを減らせます。
逆に、尖っているものや粗削りなものは、生体のサイズにもよりますが、少し気を付けてみてあげたほうが良いです。
もし、調子が悪そうだったりたくさん誤飲してしまったりした場合は、すぐに爬虫類を診察してくれる、動物病院へ連れて行ってあげましょう!
まとめ:ヘビの床材おすすめ8選!アスペン・ヤシガラなどの床材から交換の頻度とは
ヘビの床材は、ヤシガラ、アスペン、水苔、サンド、シート(新聞紙、ペットシーツ)など選択肢があります。
また、誤飲のことを留意しておく必要があります。
おすすめの床材アイテムをご紹介しましたが、飼育している生体のサイズや性質、メンテナンススタイルやコストで、ご自身にあった床材を選定してくださいね。
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