爬虫類は近年人気の高まっているペットです。
大きく広まってから、まだ歴史が浅いためか、なじみのない方はヤモリ類をトカゲと呼んだり、ヘビがみんな同じに見えることもあります。
しかし、実際は種類ごとに個性豊かで、それぞれに独自の特長を持っているのです。
さらに性格も個体ごとに異なるので、魅力が尽きることはありません。
このコラムでは、間違えやすい爬虫類の種類をご紹介します。
間違えやすい爬虫類の種類とは
爬虫類は「トカゲ」「ヘビ」など、大括りにして呼んでしまいがちですが、実際に似た印象の種類が多いです。
特に、ペットとしてブリーディングされたモルフなどは、人の好む体色をしていることが多く、細かい特徴よりもそのカラーリングのほうが強く印象に残ることも。
ここでは、似ているようで違う7例を選びました。
レオパはトカゲじゃなくてヤモリ
レオパこと『ヒョウモントカゲモドキ』は、TVなどのメディアでも「トカゲ」と表示されることがありますが立派なヤモリです。
「トカゲモドキ」とはトカゲと似た性質を持つ、という意味で、地表棲で壁に貼り付けないことなどから名づけられています。
しかし、「トカゲ」といったほうが様々な年齢層に伝わりやすいのも事実です。
レオパやヒョウモントカゲモドキという名称がもっと広まるのを期待してしまいます。
ニシアフリカトカゲモドキとヒガシアフリカトカゲモドキ
西アフリカと東アフリカ、ということで出身地域も近いこの2種は顔がよく似ています。
しかし、『ニシアフリカトカゲモドキ』の尾は、長くぽってりしているのに対して、『ヒガシアフリカトカゲモドキ』は短く細めです。
また、一瞬レオパのモルフのようにも見えることから、見慣れない方は同じ種類と間違えることもあります。
さらにオマケとして『カイザリングスキンクヤモリ』も、少し似た地表棲ヤモリの仲間です。
爬虫類好きはすぐに見分けられますが、一般の方にとっては少々わかりにくいヤモリたちでしょう。
アオジタトカゲとヘビ
ヘビのような顔立ちで、シェルターから顔だけ見えているとヘビと勘違いする方がいます。
実際に「ツチノコ伝説」のもとになったとさえ言われており、床材に埋まっているなどして、手足が目立たないとツチノコ型の蛇に見えます。
そんなふうに勘違いされがちなアオジタトカゲですが、その名の通りに青い舌がチャームポイントで、普段のおっとりした動きも魅力です。
コーンスネークとミルクスネーク
『コーンスネーク』と『ミルクスネーク』は「アルビノ」などちょっと似た雰囲気のモルフがいます。
また、この2種は体長も飼育環境も似ています。
どちらも最大で150cm程度まで成長しますが、ミルクスネークのほうがやや神経質で高いところに上ることが多いなど、性質に違いがあります。
顔立ちも似ているので、初めて見る方には見分けるのが少し難しいでしょう。
ヒルヤモリとトカゲ
何も知らない方が見たら真っ先に「トカゲ!」と呼ばれるようです。
体こそ明るいイエローグリーンですが、長くストレートな尻尾・つぶらな瞳など、確かにトカゲの要素を備えています。
小さな幼体はサイズ的にもトカゲと思われる可能性が高いでしょう。
しかし、手をみればヤモリであることがわかります。
木登りが得意な樹上性ヤモリなので、レオパのような地表性とは異なりヤモリ特有の指紋がはっきりした足裏を持っているからです。
このように、ちょっとしたヒントから、爬虫類たちの認識を広めていけます。
ギリシャリクガメとロシアリクガメ
よく似ているリクガメです。
最近では落ち着いてきていますが価格が倍ほど異なり、『ギリシャリクガメ』は『ロシアリクガメ』よりも高額で流通しています。
ロシアリクガメのほうが一回りほど小柄で、寒さにも強めですが基本的な飼育環境も同じで大丈夫です。
どちらも穴掘りが得意なので、ストレス解消のために掘りやすい床材を用意してあげる点も似ています。
フトアゴヒゲトカゲとグリーンイグアナ
爬虫類をあまり知らない方からすると『フトアゴヒゲトカゲ』と、『グリーンイグアナ』のベビー~ヤングと似ているようです。
イグアナの体色は基本的にグリーンですが、「レッドハイポ」や「アルビノレッドハイポ」などの品種は体色の雰囲気が似ています。
成長すると体長差ははっきりと違うのですが、もっと目立つ違いとしては「鼓膜下大型鱗(こまくかおおがたりん)」があります。
イグアナにとっては威嚇の役割りがある頬の部位で、フトアゴヒゲトカゲにはありません。
また、耳がフトアゴヒゲトカゲは分かりやすく開いているのも、見分けるポイントでしょう。
まとめ:間違えやすい爬虫類!レオパとトカゲなど勘違いしやすい種類を紹介
爬虫類は個性的な可愛らしさとかっこよさを持つ生き物です。
大きなくくりで見ると似ている生き物は多いですが、よく見てみるとそれぞれの魅力に気付いていけるのも、爬虫類の魅力と言えるでしょう。
はじめての生き物や種類、モルフに出会ったら、是非、観察してみてください。
特長を知ることは、とても楽しいですよ。
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