爬虫類は変温動物なので外気温が低いと体温も低くなってしまいます。そのため爬虫類飼育の際にはヒーターの使用が欠かせません。ヒーターが故障してしまうことは珍しくありませんが、故障の原因には以下のようなものが考えられます。
- 物理的なことが原因
- 水に濡れてしまった
- 通電遮断機能が働いてしまった
万が一故障してしまいすぐにヒーターを交換したり、新しいものを購入できない状況であれば、以下のような対策でケージを温めることができます。
- ダンボール&カイロで保温
- エアコンで室内の気温自体を上げる
今回は爬虫類用のヒーターが壊れる原因と、故障した際に応急的に対処できるケージの保温方法についてお話ししてきます。
爬虫類用ヒーターが壊れる原因
爬虫類用ヒーターは寿命で動かなくなることもありますが、ある日突然故障して動かなくなることもあります。万が一ヒーターがうまく動いていない場合は、これからお話しする3つの故障原因に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
物理的に壊れた
最近市販されているパネルタイプのヒーターは、コンパクトで薄型設計のものが多いですが、このタイプは設定されている以上の重量がかかると壊れやすいという特徴があります。
保温球の場合は本体に衝撃が当たってガラス部分が割れてしまうこともありますし、どちらのタイプも内部で接触が悪くなって通電できなくなる、などといったことで正しく機能しなくなることも珍しくありません。
水に濡れた
最近はパネルタイプのものを使用する人が多いですが、パネルタイプも保温球も水に弱いという特徴があります。保温球の場合だと、水しぶきなどがガラス部分にかかっただけでも、高温になったガラス面が割れてしまうことがあるんです。
パネルヒーターの場合は商品の隙間から湿気や水が入り込んで故障してしまうこともありますが、最近は完全防水タイプの商品もあるので水による故障を防ぎたいのであれば完全防水タイプの専用ヒーターを購入しましょう。
防水仕様の爬虫類専用パネルヒーターでおすすめなのはこちらのみどり商会の「スーパー1」。S・M・Lの3サイズ展開なので使用しているケージサイズだけでなく、爬虫類の大きさに合わせてヒーターのサイズを選ぶことができますよ。
通電遮断機能が働いた
「通電遮断機能」というとなんだか難しい言葉に聞こえますが、これは「ヒューズ」のこと。ヒーター本体の温度が高温になり過ぎたときに事故や火災防止のために自動で作動する仕組みになっている商品が多いです。
通電遮断機能が働いてしまうとヒーターの機能が停止してしまうのですが、再起動して使うことはできないので、通電遮断機能が働いた場合は、新しい商品に買い替え無ければなりません。
爬虫類用ヒーターが壊れたら!
どんなに普段から使い方に気を付けていても寿命を迎えてしまった場合は動かなくなりますし、突然の故障で爬虫類ケージ内の気温が下がってしまうこともあります。
そんなときはこれからお話しする保温方法で応急処置をして、なるべく早く新しい爬虫類用ヒーターを購入してあげましょう!
段ボールとカイロなどで保温!
予備のヒーターが自宅にない場合や、すぐに購入できない場合、ケージ全体を段ボールや発泡スチロールで覆って、市販されているカイロやお湯を入れるタイプの湯たんぽを入れてあげるだけでも温度を上げることができます。
ただし発砲スチロールの場合は熱に弱いのでカイロや湯たんぽを使う場合は、薄くてもいいので布に包んで入れることで、発泡スチロールが溶けるのを防ぎやすいです。
断熱材やエアーキャップでケージを囲う
カイロや湯たんぽがない場合でも、断熱材やエアーキャップでケージ全体を覆うことで、内部の気温が下がりにくくすることができます。
エアーキャップとはよく「プチプチ」といわれる梱包用素材のこと。ビニール製なので保温力が高くホームセンターだけでなく100円ショップでも購入することが可能です。
ケージのサイズが大きくダンボールや発泡スチロールに入れることのできない場合におすすめ。
資材が無ければエアコンで温めよう!
手元に応急処置で使用する資材がない・すぐに購入しに行けないといった場合には、エアコンで室温を上げる・人間用のヒーターを使うなどといった方法でケージを置いている部屋の室温自体を上げることで寒さ対策をすることができます。
しかしエアコン・ヒーターなどを使用する場合は空気が乾燥しやすくなるので、ケージ内の湿度をこまめにチェックしてあげましょう。
また人間用のヒーターを使う場合は、ケージとの距離が近すぎると爬虫類が熱によって低温やけどを負う可能性があるので、ケージ内でクールダウンできる場所を確保してあげる必要もあります。
こまめな点検を心掛けよう!
冬のヒーターの故障は爬虫類の命を左右しかねない一大事なできごとです。ヒーターを購入したとき、使用前にメーカーで推奨している使用期間などを確認しておくことで寿命をあらかじめ知ることができます。
また突然の故障が不安だという場合には、ストックをひとつ用意しておくのもおすすめ。そして普段からケージの掃除のときなどにちゃんと作動しているかどうかのチェックを行っておくことで買い替えのタイミングなどを掴みやすくなります。
チェック時に飼育している爬虫類にとって適切な温度勾配になっているかも確認しておくことで、低温やけどを負ったり、故障の原因となる事故を防ぎやすくなりますよ。
タイプの違うものを併用しよう!
今現在爬虫類飼育をされている方、普段からヒーターは1種類しか使っていないという人が多いのではないでしょうか。突然の故障の可能性を考えると、個人的には普段から異なるタイプのヒーターを併用するのがおすすめです。
異なるタイプのものを併用することで保温力を高めることもできますし、同時に故障することは滅多にないので万が一どちらかが故障しても最低限の保温効果は期待できます。
日中なら故障に気づきやすいですが、真冬のそれも真夜中に故障……なんてことになったら、ヒーターをひとつしか使用していなかった場合、朝起きたら爬虫類が冷たくなっているなんてことにもなりかねません。そのためなるべくならヒーターは2種類併用することをおすすめします。
まとめ:爬虫類用ヒーターが壊れた!故障時に爬虫類ケージを保温する応急処置方法
気温が低くなる季節は爬虫類飼育でも、熱帯魚飼育や海水魚飼育のように爬虫類専用のヒーターを使わなければなりません。しかし使用しているうちに寿命が来て動かなくなってしまったり、本体が傷ついたり落とした衝撃などで物理的に壊れる、ケージ内の湿気や水によって故障することもあります。
予備のヒーターがあればすぐに交換すれば済むのですが、予備がなくすぐに新しいヒータ―を用意できない場合は応急処置としてダンボールや発泡スチロール、カイロなど保温・断熱できるアイテムを使用してヒーター購入までケージ内をしっかりと暖めてあげましょう。
急激な気温変化は爬虫類の体調を崩す原因にもなってしまいますし、長時間低温にさらされていることで命にかかわることも。最悪の事態にならないよう、普段からヒーターの稼働チェックを行なうクセを付けておくことおすすめします。
おすすめの爬虫類用ヒーターはこちらの記事で紹介しているので、ヒーター選びに迷っている時に参考にしてくださいね!
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