爬虫類用カルシウム剤の選び方!D3やリンとは?おすすめ5選も紹介

爬虫類を飼育する時、積極的に摂取させたい栄養の一つにカルシウムがあります。

カルシウムは骨や甲羅の形成に必要不可欠。不足するとくる病代謝性骨疾患といった、深刻な病気を引き起こすこともある重要な栄養素です。
野性の爬虫類は餌や水、土壌など様々な場所からカルシウムを摂取していますが、飼育下では、餌の種類が限られますし、多様な供給源を再現するのが難しく、不足がちになってしまうことが少なくありません。

そこで活躍するのがカルシウム剤です。
カルシウム剤には形状や成分の異なる様々なタイプが販売されており、飼育している爬虫類の種類や生活スタイルによって適切なものが異なります。
最適なカルシウム剤を活用して、爬虫類の健康を保ちましょう

そこでこの記事では、爬虫類用カルシウム剤の種類や選び方を解説します。カルシウムの吸収に関わるビタミンD3リンの役割についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

カルシウム剤の種類


爬虫類用のカルシウム剤には、

  • パウダー・顆粒タイプ
  • 水溶性タイプ

2種類があり、使用方法や与えられる場面が異なります。
ここでは、カルシウム剤の種類とそれぞれの使い方を解説します。

パウダー・顆粒タイプ

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爬虫類用のカルシウム剤として最も広く使われているのが、パウダーや顆粒などの粉末タイプです。
コオロギやデュビアなどの生き餌、あるいは野菜にふりかけて与えます。
ダスティングと呼ばれるこの方法は、普段から使っている餌にそのままカルシウムを添加できる、便利な給餌テクニックの1つです。

パウダータイプのメリットは、生体のサイズや成長段階に応じて、量を簡単に調整できる点でしょう。
また、製品の種類が豊富で、ビタミンD3入りやリンなしなど、目的に合ったものを選びやすいところも使いやすいです。

一方で、カルシウム剤特有の匂いを嫌がる個体だと、ダスティングした餌への食いつきが悪くなってしまうケースが見られます。もし、カルシウム剤を嫌がる素振りが見られたときは、桑の葉(マルベリー)を原料に使用した風味の良いタイプを試してみるのがおすすめです。

また、パウダー、顆粒タイプは、保管時の湿気に注意してください。粉末が固まると使いにくくなるため、密閉容器に入れて乾燥した場所で管理しましょう。

水溶性タイプ

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飼育水に溶かして与える水溶性タイプのカルシウム剤も販売されています。
飲み水に混ぜて与えられるので、水を飲む習慣がある生体やダスティングを嫌がる個体には、水溶性タイプを試してみるのもよいでしょう。

水溶性タイプは、カルシウムだけでなくビタミン類やミネラルが配合されているものが多いので、複数の栄養素をまとめて補給できてしっかり健康をサポートできます。
ただし、水に溶かす都合上、正確な摂取量を把握しにくいです。飲む水の量が少ない生体には効果が薄いこともあるため、飼育スタイルに合わせて選択してください。

ビタミンD3とリンは必要?カルシウム剤の選び方


爬虫類用のカルシウム剤にはミネラル分の他に、ビタミンD3やリンが含まれているものがあります。
どちらも爬虫類の育成に必須の栄養素ではありますが、カルシウム剤と合わせて摂取させるべきかどうかは、飼育している生き物によって判断が異なる部分です。

ここでは、ビタミンD3とリンの必要性と、生き物に合わせたカルシウム剤の選び方をご紹介します。

ビタミンD3の必要性と摂取方法

ビタミンD3は摂取したカルシウムを体内に効率よく吸収するために重要な役割を果たす栄養素です。ビタミンD3が不足しているといくらカルシウムを摂取しても骨や体に行き渡らないため、何らかの形で体内に取り入れる方法を検討する必要があります。

基本的に爬虫類は紫外線(UVB)を浴びることで体内にビタミンD3を生成しますが、日光浴をあまりしない夜行性の爬虫類などの場合は、カルシウム剤で摂取させると一石二鳥です。

夜行性のレオパなどはサプリから摂取させよう


レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)やニホンヤモリなどの夜行性爬虫類は、自然界でも日光浴をほとんど行わず、紫外線を浴びてビタミンD3を作り出すタイミングが非常に少ないです。
飼育環境ではなおさら、難しくなりますので、ビタミンD3が配合されたカルシウム剤やサプリを適度に与えて摂取させるのが良いでしょう。

目安としては月に1〜2回程度、通常のカルシウム剤と併用する形がおすすめです。
毎回ビタミンD3入りを使う必要はありません。UVBライトを設置しているゲージではさらに添加量を控えめにしても大丈夫なので、ライトの有無や照射時間によって量を調整してください。

フトアゴなどの昼行性はUV照明でD3を合成させよう


フトアゴヒゲトカゲやリクガメといった日光浴を好む昼行性の爬虫類は、UV照明を浴びることで必要なビタミンD3を十分に生成できている可能性が高いです。
このような環境でビタミンD3入りカルシウム材を頻繁に与えていると、過剰摂取になりかねないため注意しましょう。

アダルト期の健康な個体で適切なUV照明を設置している場合は、特にビタミンD3を餌から摂取させる必要はありません

一方、成長期のヤング個体や繁殖後のメスなど、カルシウム消費が激しい時期には適度にビタミンD3を添加してあげると安心できます。

大切なのは、飼育環境と生体の状態を見ながら柔軟に判断することです。
UV照明の出力や生体の年齢やコンディションによって最適なバランスは変わります。

リンの含有について

カルシウム剤を選ぶときにもう一つ確認したいのが、リンの含有量です。リンは摂取しすぎるとカルシウムの吸収を阻害する反面、実は骨を丈夫にするのにも必要な栄養素と言われています。
つまり完全に排除するのではなく、カルシウム・ビタミンD3・リンの3つをバランスよく摂取させることが重要なのです。

理想的なカルシウムとリンの比率は爬虫類の種類によって異なりますが、リクガメの場合でカルシウム:リン=4:1〜6:1フトアゴヒゲトカゲで2:1程度が目安とされています。
生き物に合わせた比率を意識しながら、餌や環境全体で栄養素を調整していくことを心がけましょう。

ちなみにコオロギはリンを多く含んでいるため、コオロギを主食にしている個体は餌からリンを十分接種できている可能性が高いです。この場合は、カルシウム剤からあえてリンを摂取させる必要はありません。

また、レオパに限っては、カルシウムとリンのバランスが崩れるとくる病にかかりやすくなることから、こちらもリンを含まないカルシウム剤を選ぶのが安全です。

人工飼料ならカルシウム剤は不要

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近年人気が高まっている、レオパゲルやトカゲブレンドフードなどの人工飼料を主食としている環境では、基本的にカルシウム剤の追加は不要です。

人工餌は多くが完全栄養食として設計されており、その生き物に必要なカルシウムやビタミンD3、その他の必要な栄養素がバランスよく配合されています。
そこにカルシウム剤を追加してしまうと、栄養バランスが崩れて過剰摂取に繋がる可能性があるのです。
人工餌を毎食適量食べられているならば、サプリではなく複数の人工餌をローテーションするなどして、飽きと栄養の偏りを防止しましょう。

ただし、主食として生き餌や野菜を併用している場合は、状況に応じてカルシウム剤を添加してください。

ちなみに、もし人工飼料に何かをプラスしたいのならば、消化吸収を助ける『レプラーゼ』のような整腸サプリメントがおすすめです。栄養バランスへの影響を気にせずに消化機能をサポートできます。

爬虫類におすすめのカルシウム剤5選+1


ここからは、使いやすくておすすめのカルシウム剤を5つご紹介します。それぞれ特徴や向いている生体が異なるため、飼育環境や目的に合わせて選んでみてください

番外編として、意外なカルシウム供給源についても触れていきます。

GEX EXOTERRA カルシウム+ビタミンD3

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GEX EXOTERRA カルシウム+ビタミンD3』は、カルシウムとビタミンD3がバランスよく配合された粉末タイプのカルシウム剤です。

ビタミンD3が不足しがちな、夜行性の爬虫類や、UV照明を使用していない環境で飼育している個体に特におすすめで、通常の餌にこちらの製品をダスティングして与えられます。
また、リンが含まれていないので、コオロギを主食としている個体やレオパなどの栄養バランスを崩すことが無いのもポイントです。

レオパニシアフリカトカゲモドキを飼育している方に向いています。

スドー HERPCRAFT カルシウムパウダー


スドー HERPCRAFT カルシウムパウダー』は、リンもビタミンD3も含まれていないシンプルなカルシウムパウダーです。

ビタミンD3の過剰摂取を避けながら必要なカルシウムを摂取できるので、UV照明やその他の餌から栄養素を十分得られる、昼行性のフトアゴヒゲトカゲやリクガメの飼育に適しています。
こちらは微粉末タイプで餌にかけたときに目立ちにくいので、ダスティングを嫌がる個体にも使いやすいです。

価格も手頃で、日常使いに向いています。

自然工房あまぷれファーム マルベリーinカルシウム

マルベリーinカルシウム 自然由来の植物性カルシウム +8つの栄養素も配合 国内製造 昼行性・夜行性両用 爬虫類用カルシウム【自然工房あまぷれファーム】

自然工房あまぷれファームの『マルベリーinカルシウム』は、桑の葉(マルベリー)を使用したカルシウム剤です。
吸収効率が良い炭酸カルシウムと乳酸カルシウムの2種類が配合されており、成長期の個体や、繁殖後のメスなどのカルシウムを積極的に摂取させたい場面で重宝します。

また、栄養価の高い桑の葉からカルシウム以外の栄養もしっかり補給できるのもポイント。桑の葉は香りが良いので、カルシウム剤を嫌がる個体でも食いつきがよいとの声をよく聞きます。
自然由来の原料は安全性が高く、ナチュラル志向の方におすすめです。

ポゴナクラブ 爬虫類牧場パウ 炭酸カルシウム

ポゴナクラブ 爬虫類牧場パウ 炭酸カルシウム 152グラム

ポゴナクラブ 爬虫類牧場パウ 炭酸カルシウム』は、コスパを重視する方、複数飼育をしている方におすすめのカルシウム剤です。

大容量でありながら価格が抑えられているので、コスパが抜群。複数飼育などで頻繁にカルシウム剤を使用する環境でも安心です。

成分は炭酸カルシウムのみというシンプルな構成で、余計な添加物が入っていません。D3やリンの配合量を自分でコントロールしたいという方にも使いやすいでしょう。

GEX EXOTERRA ミネラルサポートスティック

エキゾテラ EXO TERRA ミネラルサポートスティック 2個入 爬虫類の健康サポート ミネラル補給 水分補給 塩素除去

GEX EXOTERRA ミネラルサポートスティック』は、少し変わったアプローチでカルシウムを補給させられる製品です。

こちらは活性炭や化石サンゴがパックになった浄水アイテムで、ペットボトルやバケツに汲んだ水道水に入れておくと塩素を除去しつつ、サンゴからカルシウムやミネラル分が溶け出して水中に補給されます。

この水を飲み水や霧吹きにして飲ませることで、カルシウムを摂取させられるという仕組みです。
ダスティングやカルシウム剤を嫌がる個体では、ストレスなくカルシウムを補給できるでしょう。

ただし、溶け出すカルシウムの量には限りがあるため、これだけで十分な量を補給できるとは限りません。あくまで補助的なアイテムという位置づけで、他のカルシウム剤と併用するのがおすすめです。

番外編:カルシウムサンドは供給源になる?

ニッソー ワイルドプラネット WPカルシウムサンド 3kg 3キログラム (x 1)

底床材として使用されるカルシウムサンドも、実はカルシウムの供給源になります。
底に敷いておくと生体が舐めたり、餌と一緒に口にしたりすることで、ある程度のカルシウムを摂取できるのです。

しかし、これは本来誤飲にあたります。カルシウムサンドは消化や排出がされやすい素材ではありますが、大量に飲み込んでしまうと腸閉塞などのトラブルを引き起こす可能性があるので注意しましょう。
カルシウムサンドはあくまで底床材としての役割を期待し、カルシウムの供給は別途ダスティングで行うのが安全です。栄養面では過信しないようにしてください。

まとめ:爬虫類用カルシウム剤の選び方!D3やリンとは?おすすめ5選も紹介


爬虫類のカルシウム剤について解説しました。

爬虫類の健康を維持する上で、カルシウムの補給は欠かせません。不足するとくる病などの深刻な症状を引き起こすため、適切なカルシウム剤を使って積極的に摂取させましょう。

カルシウム剤を選ぶポイントは、飼育している生体の種類と環境に合わせることです。
夜行性のレオパなどにはビタミンD3配合タイプ、UV照明を使用している昼行性の生体にはビタミンD3無添加のタイプが向いています。
コオロギを主食にしている場合は、リンなしの製品を選ぶとよいでしょう。

また、人工飼料が主食の場合は、餌にカルシウムが含まれているため、基本的にカルシウム剤のダスティングは不要です。パッケージを確認し、栄養バランスを崩さないよう注意してください。
栄養は多すぎても少なすぎても良くありません。適切なカルシウム剤の選定に、ぜひこのコラムをお役立てください。

ほかにもさまざまなコラムがありますので、ぜひご覧ください。