レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)やニシアフ(西アフリカトカゲモドキ)の人気が高い要因の1つは、間違いなく体のプニプニ感です。レオパやニシアフのずんぐりむっくりした体型は、見た目で可愛らしいだけでなく、触っても柔らかい触感で愛おしさが倍増します。
しかし、プニプニが可愛いからと言って餌を与えすぎてしまうと、レオパやニシアフも肥満になり健康を害します。
今回はレオパやニシアフの脇プ二・お腹が膨らむ原因に注目し、肥満の対処方法をご紹介するコラムです。レオパやニシアフを現在飼育している方は、このコラムを参考にして体型を一度チェックしてみましょう。
レオパやニシアフの肥満とは

レオパやニシアフは元々どちらも乾燥気味の地域に生息しており、尾に水分や栄養分を蓄えておく性質があります。そのため、体全体がむっちりとしているのがノーマルな状態であり、太り気味に見える方がむしろ健康的と判断されがちです。
しかし、レオパやニシアフもやはり太りすぎると関節や内臓への負担が大きくなり、寿命を縮めてしまうという悲しい結果につながります。
標準体型との見分け方
肥満かどうかを判断するためにまず参考となるのは、体重をチェックすることです。
十分に成長したレオパの成体はオスメスともに60〜90gが適正体重で、個体差はありますがこの範囲内であれば、まずは健康的と言えるでしょう。レオパのオスメスの体重差はそれほど大きくありませんが、オスの方がメスよりも一回り体が大きく、頭部ががっしりとしているのが特徴です。
ニシアフはオス60〜100g、メス55〜75g程度が適正体重で、オスの方が頭部が横に広く体全体もどっしりとしています。
肥満を見分ける上で体重以外に参考になるのが、首の幅と尾の太い部分の幅を見比べることです。その幅が同じ程度の太さであれば基本的には健康体と考えられますが、後述する脇プ二やポッコリお腹など、肥満を表す兆候は他にもいろいろあります。
脇プ二だけじゃない!肥満のチェックポイント

脇プ二とは、レオパやニシアフの脇の下にあたる前足の付け根部分にできる膨らみのことを指します。
これは栄養分や水分が溜まって出てくるもので、一般的には肥満傾向を表すチェックポイントとされています。しかし、脇プ二があっても肥満ではない個体も、また脇プ二がなくても肥満である個体も存在するため、脇プ二だけで肥満かどうかを判断することはできません。
- 尾が頭部と比べて太すぎないか
- しっかりと排泄行為ができているか
- 尾が極端にパンパンに膨らんでいないか
- 四肢でしっかり体を支えて歩いているか
- 首周りが厚く埋もれたようになっていないか
体重や脇プ二だけで肥満かどうかを判断するのではなく、レオパやニシアフを上下左右からよく観察して、全体的な体のバランスをチェックすることが大切です。もしお腹や脚がむっちりとし過ぎていて、横から見た時にお腹や脚とケージ底面との隙間がほとんど無い場合には、体重や脇プ二に関わらず肥満傾向と言えるでしょう。
肥満・お腹が膨らむ原因

レオパやニシアフの健康を維持するためには、肥満やポッコリお腹の原因を見極めることが大切です。肥満以外の理由も考えられますので、動作や排泄量もじっくり観察しましょう。
餌の与えすぎ
レオパやニシアフは食欲旺盛な個体も多いため、食べるだけ餌を与え続けていると確実に肥満になってしまいます。
特にミルワームなどのカロリーの高い餌をメインに与えていると太りやすいですし、栄養分と消化吸収のバランスが良い人工飼料をメインにすると栄養を蓄えがちです。
こうした養分豊富な餌を与える場合は、成長が終わったアダルトならエサの頻度を週1回にするなど調節しましょう。
成長段階に合わせて餌の量を調整することは、非常に大切で、特にフルアダルトなら肥満傾向に陥りやすいので、腹8分目を意識すると良いでしょう。
運動不足

ケージが狭かったり、高低差が無く単調なレイアウトだと消費カロリーが低下して肥満になります。
元々レオパやニシアフはケージ内を活発に動き回る爬虫類ではありませんが、それでも適度に運動できるスペースや多少の上り下りが必要な場所を設けてあげると、飼育下でも健康的な運動量を確保しやすくなるでしょう。
肥満以外でお腹が膨らむ原因

体が以前よりもふっくらしてきたと感じても、それだけで肥満だとは限りません。肥満以外の理由でお腹が膨らむ原因をご紹介します。
抱卵
メスのレオパやニシアフは、抱卵によってお腹周りがふっくらと膨らみます。
抱卵による膨らみは肥満によるものとは異なり、体全体がむっちりとしてくるというよりは、お腹が目立って膨らむ印象です。
レオパやニシアフは単独飼育でもメスが無精卵を抱卵します。メスのお腹が膨らんできたら単独・複数飼育に関わらず、まずは繁殖や抱卵の可能性を考えましょう。
誤飲・腸閉塞
床材や異物を誤飲することによって、腸閉塞を起こしお腹が膨らんでしまう場合があります。
レオパやニシアフが誤飲してしまうようなサイズの床材、飲み込みやすい粒状の床材は避けるのが無難です。また、床材に餌が付着したままにしていると誤飲が起こりやすいため、床材に餌を落としたらすぐに取り除きましょう。
お腹が膨らんでいるのにフンが長期間出ていない、排泄物に床材が混ざっている場合は、誤飲・腸閉塞の可能性が高いので、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。
病気
内臓疾患や感染症、寄生虫、腹水症などの病気が原因で、お腹の膨らみが生じる場合もあります。
病気が原因の場合には、「動作が重くあまり動かない・餌を食べない・全体的に元気がない」などの様子が観察されるはずです。
見た目だけでは肥満と病気を区別するのが難しいことも多いため、ふっくらしているから健康と判断するのではなく、給餌や排泄、呼吸などの日々の様子を観察することが大切です。お腹だけが不自然に張っている・膨らみに左右で差がある・脱皮不全を起こしているなどの様子が見られる場合には、すぐに動物病院を受診しましょう。
肥満の対処方法

レオパやニシアフの肥満傾向に気付いたなら、すぐに対策を講じましょう。肥満対策として実践しやすい、食事やケージの具体的な改善策をご紹介します。
食事の頻度を減らす
肥満の改善策として、最も有効なのは食事の頻度を減らして摂取カロリーを制限することです。
しかし、急激に制限してしまうと逆に体調を崩す可能性もあるため、まずは食事の回数や与える量を少しずつ減らすことから始めます。
また、栄養バランスに優れた人工飼料をメインにする場合は、ミルワームやコオロギなどの昆虫は時折与えるおやつとして採用すると、体型を維持しやすくなるでしょう。
タンパク質豊富な餌やコオロギに切り替えるのもおすすめです。
活動できるケージ・レイアウトにする

肥満を解消するためには、レオパやニシアフが活動できるスペースを確保することも大切ですが、活動を促すレイアウトを意識するのも良い方法です。
例えば、温度勾配を意識して暖かい場所と涼しい場所の両方を設けたり、シェルターをケージ内に複数用意して、その間を行き来するように促すレイアウトが有効です。
温度・湿度管理を徹底する
レオパやニシアフは自然下では乾燥地域に生息しており、湿度が高い岩陰や倒木の下などを探して、自分にとって最適な温度・湿度を調整しています。
飼育下でも温度・湿度管理はとても重要で、脂肪を効率的に燃焼させるには温度・湿度の差を生じさせることが大切です。
パネルヒーターはケージの端に寄せるようにし、湿度に関してもモイストシェルターなどを設置して温度・湿度勾配を意識しましょう。
まとめ:レオパ・ニシアフの肥満とは!脇プニ・お腹が膨らむ原因と対処方法

レオパやニシアフは水分や栄養を体に蓄える性質があり、ふっくらしていることは健康の証拠と思われがちです。しかし、脇プ二やお腹周りの膨らみが目立つ場合には、肥満のリスクも考えておきましょう。
レオパやニシアフが肥満かどうかを判断するには、上下左右から観察し、体全体のバランスをチェックすることが大切です。首の幅と尾の太い部分が同程度か、お腹を床に擦っていないかなどは、重要なポイントになります。
肥満の対処方法としては、食事の頻度を段階的に減らし、ケージ内に温度・湿度勾配を設けることを意識しましょう。レオパやニシアフのプニプニ感は、健康的な食事と飼育環境から生まれます。飼育者が餌や飼育環境をしっかり整えてあげましょう。
子どもの頃から川でのガサガサや昆虫・爬虫類の観察を楽しんできました。 学校の帰り道に採ったカナヘビの飼育から始まり、海外に住んでいた時にはトッケイヤモリの鳴き声を聞きながら生活していたのは今では懐かしい思い出です。


















